おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

議員への要望を送ってみました。子育て支援施設の一部開館のお願い。

子育て支援施設が閉鎖されたまま6月末まで自宅保育するのはとても厳しい

私の住んでいる地域では、新型コロナウイルス対応のため、児童館、図書館、子育て支援センターなどの子育て支援施設が閉鎖され、一部公園の利用も制限されています。(※図書館は広義の子育て支援施設だと思っています)

しかし地域には多くの子どもが住んでおり、行き場所を失った親子連れが、開いている公園や広場に集まり、結果的に(屋外ではあるものの)「密」になってしまう状況も生じています。

また、自宅内で長期間の密室育児を行うことは、親から子どもへの虐待やマルトリートメントの恐れもあると認識しています。私自身、子どもに手をあげてはいませんが、子どもを注意する声が日に日に大きくなっていることに危機感を持っています。親同士で怒鳴りあいのケンカをすることも、子どもの脳を傷つけるそうです。(参照:子どもの脳を傷つける親たち - おたまの日記

 

子育て支援施設は「不要」でも「不急」でもないと思っています

保育園や幼稚園ももちろん必要な施設ですが、保育園等の休園は大きく報じられるものの、児童館や子育て支援センターなどの施設の重要性はあまり認識されていないように感じています。「あってもなくても良い施設」だと思われているような気がします。

私も子どもを産むまでは児童館等の重要性は考えたこともありませんでした。今は、健康で文化的な最低限度の子育てには必要不可欠な施設だと思っています。

乳幼児期の育ちは、家庭を基盤としながら、成長に応じた子どもたち同士のかかわりや、世代を超えた様々な人たちとの交流を通して培われていきます。(中略)地域の子育て支援拠点とは、親子と地域を結びつける”架け橋”のような存在です。人と人とがふれあう機会が減少し、子育て家庭の孤立が進む中、親子が気兼ねなく集い、つながりあうことのできる場が求められています。

(引用:厚労省「地域子育て支援拠点事業実施のご案内」p3)

子どもが楽しく安全に遊べる場所というだけでなく、児童館や子育て支援センターの職員との会話や「見守られている」という感覚は、「子育て」が「孤育て」にならないための重要な要素だったんだな、と感じています。

特に保育園に通えなくなったいま、あらゆる子育て支援拠点が完全閉鎖されていることで、子どもが楽しく安全に遊ぶ場所が失われてしまうダメージはとても大きいです。

 

私が思ったこと:一部開館するのはどうかな

例えば、下記のような条件で児童館や子育て支援センターを開館することはできないかな、と思いました。

・事前予約制

・1時間交代

・1度に入れるのは3家族まで

・窓を開け放って使う

・定期的に消毒

週に1回でも児童館や図書館に連れていければ、親子ともに良い気分転換になるだろうな…と。また、地域内に数十か所あるこうした拠点が一部でも開館してくれれば、その分、公園などの「密」状態も少しは軽減されるのではないか、と。

まあ素人考えなので、「できない理由」とか「感染リスク」などの反論はたくさんあるだろうと思います。でも、ただTwitterで愚痴を言っていても仕方ないなと思ったので、具体的に行動してみることにしました。

 

まずは行政に提案してみました

まずは行政(区役所/市役所)へメールを送りました。電話だとただでさえ忙しい職員の負担になるだろうと思ったので、メールです。(メール文はブログ末尾に貼ります)

非常に丁寧な返信がありましたが、結論としては「今すぐは無理です」とのことでした。

まあ市民ひとりからのメールですぐに対応できるはずはないと思うので、この返信は想定内でした。でもこうした声が多く上がれば対応の優先順位はあがるだろうと思うので、無駄ではなかったと信じています。

 

次に議員に相談してみました

次に、地域の議員(区議会議員/市議会議員)へメールを送りました。普段から子育て家庭への支援をアピールしている議員を複数名選び、議員の公式サイトに掲載されていた連絡先にメールしました。

こちらも非常に丁寧な返信がありました。返信は下記のような感じでした。

・同様の相談が複数きている

・子育て支援拠点閉鎖の長期化による子育て家庭への悪影響を懸念している

・新型コロナウイルス以外のあらゆる観点からは、子育て支援拠点を開けることが子どもの安全に寄与すると認識している

・公共施設の一部利用再開を提案していく

こちらも、今すぐに利用再開にはできないものの、こうした子育て家庭からの声が多く届くことで議会での議論にも反映されていくと思っています。

 

良かったら使ってください

ブログ末尾に、私が議員に送ったメールを貼っておきます。(議員に送ったメールの中に、役所に送ったメールも貼ってあります)

もし同じような問題意識を持っている方がいたら、どうぞご自由にコピペしてお住まいの地域の区役所や区議会議員に送ってください。

「住んでいる地域名 議員」で検索するとたくさん議員の名前が出てくると思うので、子育て支援などを掲げている人に重点的に送ると良いのではないかと思います。労力をいとわないのであれば全議員に送っても良いかと。

昔、「誰でもできるロビイング」という本を読んだことがあるのですが、役所や議員へのメールも立派なロビイングだと思います。

 

私から議員へのメール(一部伏字にするなど改変しました)

件名:子育て支援施設の一部開館ご検討のお願い

 

本文:

〇〇(議員の名前)先生

 

〇〇(自分の名前)と申します。私は〇〇(居住地域)で1歳と3歳の子どもを育てております。

〇〇(議員の名前)先生が新型コロナウイルス対応で子育て世帯への配慮を色々と発信してくださっていること、大変ありがたく思っています。

コロナ自粛の長期化で自宅に引きこもった育児に限界を感じ、〇〇(区役所/市役所)公式サイトから下記の要望を送りました。しかし〇〇(区役所/市役所)からは本日、「現状では難しい」との回答を頂きました。

〇〇(議員の名前)先生なら助けてくださるのではないかと考え、突然ながらメールをお送りさせていただきました。

ご検討いただければ幸いです。

 

①私から〇〇(区役所/市役所)への要望(公式サイトから)

児童館、子育て支援センター、図書館などを、事前予約制で開館頂けないでしょうか?
私は〇〇(居住地域)で1歳と3歳の子供を育てており、保育園の登園自粛に当初より協力して、在宅勤務しながらの自宅保育を続けてきました。子どもたちは保育園にも通えず、子どもたちなりにストレスを感じつつも自宅付近の公園などで人の少ない時間帯に遊ばせています。
少なくとも5月末まで児童館や図書館が閉鎖予定だと認識していますが、親子連れが行き場所を失い、屋外の公園であっても「密」になることがあります。せっかく地域には児童館や図書館があるのに、そうした施設が1人も入れないまま閉ざされているのをとてももったいないと感じています。一部公園の閉鎖のしらせもあり、閉鎖されない公園がますます混雑することを恐れています。また、雨天に行く場所もありません。
子どもたちをずっと自宅内で保育することの限界を感じております。
例えば1時間ずつの事前予約制、一度に入れるのは3家族まで、などの制限のもとでこうした施設を使わせて頂けないでしょうか?窓を開け放って少人数での利用であればCOVID-19感染リスクも抑えられるのではないかと思います。できれば連休中からそうした対応をしていただけると、子どもを安心して遊ばせることができてとても助かります。
ご検討頂ければ幸いです。

 

②〇〇(区役所/市役所)からの返答
このたびは、貴重な御意見をお寄せいただき誠にありがとうございました。
次のとおり回答しますので、御了承ください。
(ここから先はブログでは省略します。要点としては、「感染拡大防止のため、難しい」との回答でした。議員には、役所からの回答文をすべて転送しました)

 

※もし私がメールをお送りした議員ご本人がこのブログをご覧になったとしたら、「ああ、こないだのメールの人か」と思ってください。私はこのブログを匿名で書いており居住地域も書きたくないので、ご自身のブログ等での引用はしないで頂けると助かります。わがままですいません。
 
 

おまけ:ただの感想

・役所も議員も、返信が早くてびっくりしました。
・議員からの返信がいずれも深夜だったので、皆さん夜遅くまでメールチェックされてるんだな…と思いました
・なぜ議員のことを「先生」と呼ぶのだろう?
 
 
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