おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

男性中心企業が終焉する世界で息子を育てる

浜田敬子著『男性中心企業の終焉』を読みました。

働く女性として、そして男の子を育てる親として、いろんなことを考えながら読みました。

私の息子たちが生きていく社会は、きっと私が生きてきた社会とは全く違うものになるはず。

 

この本を読んで私が考えたこと(一部)

・息子たちの進学で、私が積極的に男子校をオススメすることはない(私は女子校出身だけど)。よほどその学校でやりたいことがあるなら…という感じ。

・「育児や介護など特別な事情がない社員でもリモートワークができるかどうか」が社員の多様性にかなり影響しそう。(富士通ではコロナが収束してもリモートワークを継続。オンライン会議では女性や若手の発言が活発化。またリモートワーク率の高い社員ほど睡眠時間が多く、社員の健康面でもプラスとのこと)※リクルートワークス研究所のレポートは超面白いです

・理想のリーダー像は時代によって変化する。息子たちには「交換型リーダーシップ」だけでなく「変革型リーダーシップ」を持った大人になってほしい

・そして息子たちには、他者をケアし、自分自身をケアする男性になってほしい

 

著者の浜田さんのトークイベント

リディフェス先行イベントの「男性中心企業の終焉〜変革への道筋とは〜|浜田敬子さん×安部敏樹」は素晴らしかったです。(10月31日21時からオンラインで配信されました。文春新書さんが録音をシェアされているので、リンクを貼っておきます

ちょっとだけ私がとったメモを公開します。

・浜田さんは「均等法世代」として朝日新聞に入社 ※1986年の男女雇用機会均等法で、女性が補助的な仕事以外もできるようになった

安部さんのつっこみ、「均等法世代」って言葉を女性にしか使わないの変ですよね??には深くうなずきました。「男女が均等に扱われる」法律の世代のはずなのに、女性しか「均等法世代」と呼ばれない。

・浜田さんは90年代に独身で子どももいない状態で働いていたときには「女性としての働きづらさ」は感じなかった。男性社会にめちゃくちゃ過剰適応していた。管理職になったり出産したりして急に山が高くなり崖が見えてきた

・業種的な性別の偏り

 -これから給料が上がっていく業種(例:IT系)に圧倒的に男性が多い

 -ケアワーク(例:介護)のニーズは高まっていくが、ケアワークは女性に偏りがち

 -非正規雇用も女性が多い(著書『男性中心企業の終焉』は正社員の話を中心に書いてしまったが。浜田さんの大学同期女性は浜田さん以外全員が非正規雇用。総合職としてキャリアを始めたのに、キャリアに絶望して辞めていく&夫の転勤で辞めていく。M字カーブの谷は浅くなってきたが、「正社員雇用」はL字カーブになっている)

・「可愛い」と思われたい女の子たち。メディアの責任の重さ。「できるよ」と背中を押してあげる人が必要。

・あらゆる社会課題にジェンダー不平等は関係している。意思決定層に女性がはいることが非常に重要な社会課題解決の一歩

・女子校の価値:日本の起業家は女子校育ちが多い。共学だとジェンダーロールの影響で男子にリーダーを任せてしまうが、女子校だと女子がリーダーをやる。一方で、男子校は問題が多い。男子は同質性のリスクが高くなる(男子校→男性中心社会)。

・あり得ない不祥事を起こした三菱電機、経営層にほぼ同質な男性しかいない。ダイバーシティがないことは大きなリスクである

・リーダーシップにおける「コミュニケーション」の重要性は増している。仕事がどんどん複雑になっているから。

・リディフェス登壇者の男女比率は5:5を目指している(今回は5.5:4.5くらい)

・安部さん:粘土層を突破するより別のオプションを考える。浜田さん:ちゃんと粘土層を変えていく。アプローチの違い。

・政治に絶望している人は多いが、独自の取り組みをしている自治体の首長さんが増えてきている。希望はある。

 

浜田さんのご著書、とってもおすすめです。

男性中心企業の終焉

 

リディフェス当日の浜田さんご登壇回もとても楽しみにしています。(が、同じ時間に開催される他のセッションも参加したいので悩ましい…)

※リディフェスってなに??という方はこちらをご覧ください。

ridifes.com

 

おまけ:私と井上くんの90分おしゃべり

私はTwitterスペースを人と共催するのは初めてなんですが、今回はリディフェスの応援のためにやってみました。しばらく録音を公開するので、関心ある方はどうぞ。『男性中心企業の終焉』についても触れています。

既に4000人以上の方が聞いてくださったようで、びっくりしています。

 

私はあまりSNS上で自分の未来の予定は書かないようにしているのですが、今年のリディフェスには行く予定です。そして近い将来(数年後)、息子たちを連れてリディフェスに行きたいです。

 

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