おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

河野太郎さんの対応が早すぎて衝撃を受けたので自分用に記録しました(国家公務員の長期海外留学制度について)

Facebookで友人から「シェア自由・拡散希望」としてこんなアンケートが回ってきました。

アンケート開始日は2022年2月21日です。対象者は「女性国家公務員」もしくは「女性国家公務員を妻に持つ方」とのこと。

docs.google.com

 

冒頭の説明文を引用します。回答協力したい方はリンク先へどうぞ。

人事院の長期海外留学制度についてのアンケート

現在人事院の長期海外留学制度(正式には「行政官長期在外研究員制度」)の対象者は入省10年未満の職員であり、留学中の妊娠・出産は制度上認められておらず、国際畑を目指す女性のキャリア形成を阻害する要因となっております。

入省10年未満とは大体20代後半~30代前半であり、この時期は結婚・出産というプライベートにおいて非常に重要なできごとが重なる時期であり、特に女性にとっては出産適齢期です。しかし、留学中は「長期出張」という扱いであるため、留学中の妊娠・出産は認められておらず、選考期間も入れると3~4年の間は事実上妊娠・出産ができないことになります。
この「年次対象制限」と「妊娠・出産が認められない制度」のために、いずれは子供を持ちたいと思っていても、キャリアのために留学を選択し、帰国してからいざ子供を望んでもなかなかできず不妊に悩むケースがあります。或いは、子供を望むために留学を諦めるという選択をしたケースもあります。

この制度の変更、具体的には、年次対象制限の撤廃および留学中(選考期間含む)の妊娠・出産の許可を求めたいと考えており、主に女性国家公務員自身や、女性国家公務員を妻に持つ方向けにアンケートを実施しております。
このアンケートの結果は人事院に提供する予定です。人事院が具体的な制度変更を行うにあたり、現場の声を収集したく、ぜひアンケートにお答えいただけますと幸いです。
(一旦締め切りを2/28(月)としておりますが、その後も受け付けております)

(引用:人事院の長期海外留学制度についてのアンケート

 

元のFacebook投稿もシェア自由とのことなので、ここに一部引用と、Facebookのリンクを貼っておきます。

私自身は、留学を検討していたものの、当時の秘書課の担当者から選考の際に「留学終了まで(31歳まで)妊娠できないけど良い?(当時27歳)」というショッキングな質問をされ、いろいろと考えた末に留学を断念しました。

(引用:Facebookの投稿文)

 

留学と妊娠・出産のタイミングが被る問題

これ、国家公務員の女性だけでなく、留学や海外出向制度のある企業で勤めている女性でも、留学の標準的なタイミングと妊娠希望タイミングが被って、泣く泣くどちらかを諦めた人を何人も知っています。私自身も(国家公務員ではないし職場の詳細はここには書かないので具体的には説明しませんが)ものすごく挑戦したかったことと、妊娠を希望する時期が被ったので、妊娠を優先させた経験があります。

そして結果的に無事に子どもを授かったこと、健康に産まれて育ってくれていること、本当にありがたいと思っているので、あの時の自分の選択に後悔はありません。でも可能なら挑戦したかった、という気持ちは残っています。後の世代に同じ思いをして欲しくないとも思います。

上記アンケートの主催者は、「今後、女性に限らず、親の介護を抱える若手、障害を持つ兄弟を抱える若手なども出てくるはずで、そうした職員たちが、今は難しいけれどもう少ししたらキャリアアップのための道を選択したい、と思えるような流れになってほしい」と仰ってます。

本当にそうだな、と思います。

 

河野さんのスピード対応

この河野さんのTweetが2月23日にありました。引用されている人事院のTweetは2月22日ですね。ちなみに河野太郎さんの役職は「自民党広報本部長」です。

 

は???はやっ…!!!というのが最初の印象。

だってさっきのアンケートの開始日が2月21日ですよ。

若手官僚たちから相談(日付は知りません:2月9日とのことです)

→若手官僚たちが人事院に現場の声を届けるためにアンケートを開始(2月21日)

→人事院が運用変更して公開(2月22日)

勝手な推測ですけど、この「若手官僚たち」も流石にこんなスピードで運用変更されるとは思ってなかったのではないでしょうか。すごい。

 

とはいえよくよく読んでみると、冒頭のアンケートで書かれていた二つの要望(①年次対象制限の撤廃、②留学中(選考期間含む)の妊娠・出産の許可)のうち、②については河野さんの指示で迅速に運用変更されたものの、①については触れられていない感じですね。

参照:人事院のサイト(派遣研修

①が変わらないと結局諦めざるを得ない人が多いと思うので、今後の対応を注視したいと思います。

 

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