18歳の春の失敗談
大学1年生の4月に、(おそらく)統一教会に勧誘されたことがあります。
トイレに行くふりをして帰ったことがあるんですけど、後から友人や先輩にめちゃ怒られましたね。「統一教会って知らないの!?」と。私が「何と何を統一するんですか?」と聞いた時の先輩の絶望した顔が忘れられない。「とにかくコンサートとかヨガとか言われても1人でついていくな」と。
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) July 12, 2022
失敗談を共有したいので当時のことを少し詳しく書きますね。
あの日、新入生向けのオリエンテーションで駒場キャンパスをウロウロしていた時に声をかけられました。
優しそうな女性で、「新入生ですか?」と言われたので「はい」と答えたと思います。もうサークルは決めたのか、とか、何か不安なことはないか、とか、聞かれるままに色々と答えました。
東大の先輩だと思い込んだ
私はその女性のことを、てっきり東大の学生だと思ったんですよね。他の東大のサークルもそうやって新入生に声をかけて新歓活動をしていたので、それらと同じだと思ってました。しかも東大のサークルは男子学生率が高いので、女子校出身で突然男性ばかりの東大に入って「うわああ」と思っていた私には、優しそうな女の先輩がニコニコしながら話してくれるのはちょっとほっとする時間だったと思います。
ただし後から思い返せば、東大に認可されているサークルはちゃんと個別のブースを設けて新歓活動をしていたのに、あの女性にはそういうブースはなかったな、と思います。多分東大の学生ではなかった。
その場で連絡先を交換して、(私は高校卒業して初めて携帯電話を買ったので、人とメールアドレスを交換するのも不慣れでドキドキでした)待ち合わせの日時と場所を教えてもらって、「無料のコンサート」に行くことになりました。
教会に連れていかれる
当日の待ち合わせ場所は都内の駅の改札でした。例の女性と駅で合流して徒歩で向かった先は教会で、「あれ、コンサートって教会でやるんだ?」とちょっと違和感を持ちました。
名前や連絡先や大学名や住所を書かされて、教会の長椅子に座って、コンサート…というか…ミサ…?のようなものを聴きました。長椅子の両隣には体格のいい男の人が2人座っていて、ちょっと圧迫感を感じたのを覚えています。
不安と恐怖を感じる
あれは私が途中で逃げ出せないように両隣に男の人を配置したのかもしれないし、はたまたイケメンを配置することで魅力を感じさせようとしたのかもしれないし、もしくは全くの偶然で私の両隣がたまたま男性だったのかもしれないですが、とにかく私は「これちょっと嫌だな」と思い始めました。
コンサートだと言うから来たのに、ちょっと騙されたような感じがするし。ここに来たのは間違いだったかも、私これは失敗したんじゃないか、ちゃんと家に帰してもらえるんだろうかと不安になってきます。
トイレを口実に逃げ出す
その後、教会の建物内にある食堂のようなところでスンドゥブを食べさせてもらいました。お昼ご飯の時間だったのかな。お金はいいんですかと聞いたら無料でいいのよと言われました。
食べ終わって「トイレはどこですか」と聞いたら場所を教えてくれたので、トイレに行って、そのまま食堂に戻らずに早足で教会から出て帰りました。追いかけてきたらどうしよう…と思ったけど誰も追いかけて来なかったのでホッとしました。
めっちゃ叱られる
そして、この話を私は親にも友人にも先輩にもベラベラベラベラしゃべったんですよね。誰かに私の失敗談を聴いて欲しかったし、あれは何だったのか自分でもよくわからなかったし、今後何か仕返しされたらどうしよう(無断で帰るなんてひどい!と怒られたり、スンドゥブ代に利子つけて払いなさい!と言われたり?)とかとにかく不安だったので。
そしてしゃべった相手全員から叱られましたね。
・素性のわからない相手に、連絡先を教えたこと
・素性のわからない相手に、1人でついて行ったこと
・教会で住所や連絡先を馬鹿正直に書いたこと
無事に帰って来れたから良かったけど、無料のコンサートやヨガを名目に強引に宗教に勧誘してくる団体はいるから、(そして特に東大生は狙われやすいらしいから)、今後はそういう勧誘にあったら基本的に無視しなさい、と。
例の女性の連絡先は着拒した方が良いと言われたので着拒したんだったかな。ちょっと覚えてないですが、その後しばらくはキャンパス内でばったり出くわしたらどうしよう、とか、自宅の住所を教えてしまったので家に来られたらどうしよう、とか怖かったですね。特に何事もなくあれから15年経ちましたが。
当時、私はかなり世間知らずな18歳だったと思います。
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) July 12, 2022
その後も産後で頭がぼーっとしてる時期にいろんな勧誘を受けましたね。
ちょっと危ない世界への入り口は至る所にあって、私がそっちに行かなかったのは周囲に恵まれてたのと、運が良かっただけなのかもしれない。https://t.co/qOOm7pZCf4
失敗談の共有です
このブログを書いた理由は、私がこんな風に声をかけられてついていった結果ちょっと怖い思いをしたという失敗談を共有することで、今後同じような思いをする人を減らしたいということです。
私が一番いろんな勧誘を受けたのは大学1年生の春と、産後の乳児連れの時期でした。
ただでさえ寝不足で判断力にぶってるのに、子育て中の母親向けのトラップ多すぎでしょ…
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) March 22, 2019
別に勧誘するなとは言わないから、初めから団体名を明らかにして勧誘してくれ…そしたら私は行かないからさ…
もちろん全てが危ない勧誘だと言う気はありませんが、先方はとても巧みに人を招き入れて深みに入れていくノウハウがあるようなので、どうぞみなさまお気をつけて。
宗教勧誘されがちな私
私は18歳の頃も今も黒髪で大人しそうな外見なので、割といろんなところで声をかけられます。
そして他人には基本的に敬語で話すし、目上の人がしゃべっている時に口を挟めないし、礼儀正しくあいづちをうちがちなので、あらゆる勧誘を「ビシッと撃退」できたことがありません。
どうしたらいいんでしょうね。
まあ34歳の今はいろんな知識が身についてきたので、やんわりと「興味ないです」「急いでいるのですいません」と言えるようにはなってきました。
そして18歳の頃の、本当に世間知らずで危なっかしい私を叱り守ってくれた友人や先輩たちには大変感謝してます。
もし私があの時、家族とうまく行ってなかったり、大学で友人ができなかったりして、寂しいな、とか、お金がないからご飯を食べられない、などの状況になっていたら、もしかして例の女性にまた連絡をとった可能性もあるだろうと思います。「ニコニコ話を聞いてくれて、ご飯を食べさせてくれる空間」が欲しくて。
そうならなかったのは、私が周囲に恵まれていたということだろうと思います。
ほんとにありがとう。
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