おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

初めてのMRI検査

血圧が高くて病院に通っている話を以前ブログに書きました。

医師にまで「あなた、まだ若いのに…」と言われております…。

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脳の動脈瘤

先日、このかかりつけ医の診察中に「そういえば両親とも血圧が高いんですけど、母に脳の動脈瘤が見つかって手術の検討中なんです~」と伝えたら「そうですか…それはあなたもリスクが高い人かもしれないから、頭のMRI検査をお勧めします」と言われまして。

MRI検査!

それ、先日母が受けてたやつ…!

えっ私も受けるの??まだ36歳なんですけど…??

 

まあ医師が勧めるなら受けておくか…まだ死にたくないし…と考えまして、「はい」と返事をしました。

 

怖すぎる「未破裂」の「脳動脈瘤」

脳の動脈瘤って怖いんですって。

「未破裂脳動脈瘤」という呼び方がもうすでに怖い。未破裂ですよ。破裂して「くも膜下出血」になると、約2/3の方が死亡するか社会復帰できないような障害を残してしまうと…。

例えば、直径が5-6mmの動脈瘤の破裂率は年間0.50%というデータがあります。40歳の人にそれが見つかり、その人が80歳まで生きるとしたら、40年間で破裂する確率は0.5%×40年=20%となります。20%は低い数字とは言い難く、この数字、自然破裂の危険性と個々の動脈瘤治療の安全性とを十分考慮してよく説明した上で手術を受けるかどうかを本人と相談します。

未破裂脳動脈瘤と診断されたら―多くは経過観察。血圧管理、禁煙、ほどほどの飲酒を|脳卒中の今|先進医療.net

 

MRI検査受けるのはいいけどさ…

脳に動脈瘤が見つかっちゃったら嫌だなあ…

 

初めてのMRI検査

あれよあれよという間にMRI検査の準備が整いまして、、受けてきました。初めてのMRI検査です。

 

検査装置には強力な磁石が使われており、うっかり金属を持ち込むと大変なことになるそうで、検査前に技師との確認がありました。

検査技師「ポケットに鍵は入っていませんか」

私「入ってます」

検査技師「出してください」「すべてのポケットに手を入れて確認してください」

 

検査技師「体内に金属は入っていますか」

私「金属…」

検査技師「手術でペースメーカーを埋め込んだり…」

私「ないです」

 

などなど10項目ほどの確認を終えまして。

 

検査技師「…はい、確認は以上です」

私「えっあの、ブラジャーにワイヤーが入ってますがよろしいのでしょうか」

検査技師「今日は頭部のMRI検査なので、ブラジャーは問題ないです」

私「さようですか(ポケットのカギはダメだけど胸のブラジャーは良いのか…不思議…)」

 

MRI検査の装置に寝かされます。こんな感じ。

MRI検査 イメージ図

画像引用:MRI検査とは:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]

 

MRI装置には大きくCANONと書いてありました。そうかCANONか…名前の由来は「観音」だったな…

 

検査技師「狭いところは怖くないですか?」

私「大丈夫です」

検査技師「今も大きな音がしていますが、検査が始まるともっと大きな音がします」

私「はい」

検査技師「検査時間は10分くらいです、なにかあったらこの風船を握ってください。こちらに通知がきますので」

私「なにかって、何があり得るんですか…?痛いとか??」

検査技師「痛みはない検査ですよ。多いのは、不安な気持ちが強くなられた場合ですね」

私「なるほど」

検査技師「では検査を始めますね」

私「あの!目は開けているべきですか、閉じたほうが良いですか!?」

検査技師「どちらでも大丈夫です~」

私「はい…」

 

おおお緊張してきた…

検査技師が退出してドアが閉められて、頭上で道路工事のような音がし始めます。ドギャギャギャギャ、みたいな。

これはいったい何の音なんだろう。いま私の脳みそは輪切りにされて写真をバシバシとられているわけですよね…こわ…

 

目を閉じても眠れるわけでもなし、眼を開けても目の前にはただの白っぽい装置の内側があるだけなのでなにも面白くないし、このまま10分騒音に耐えるのか…

装置の内側になにかイラストとか文字を書いておいてくれたら面白いのに…歴代の天皇の名前とか…総理大臣の名前と顔と在任期間とか…いやまあ受験生じゃないんだからそんなもの貼られても困るか…目の前に石破さんの顔写真を貼られて10分間見つめ続けるのもなあ…

暇すぎて思考がとっちらかってきました。

だいたいさあ、事前の金属チェック、かなり適当じゃなかったですか?もし私がうっかり忘れていたけど体内に金属を埋め込む手術をした人だったりしたらどうするんだろう?ああいうのは本人の自己申告じゃなくて、空港でボディチェックされるときみたいな機械でばーっとスキャンしてさあ… そうよ、人の記憶に頼った事前確認じゃだめなんじゃない…?まあでもこれで世界中で特に大きな事故もなく運用されているということはまあ大丈夫なんだろうな…

もし私が検査の直前に金属を食べてたらどうなるんだろう、金箔ソフトクリームとかさあ… あ、でも金は磁石にくっつかないから大丈夫か。食べる可能性がある金属って金くらいだよね…?

 

検査技師「あと3分で終わりますよ、もう少し頑張ってくださいね」

私(びっくりした!!!どこにスピーカーついてるの!???)

 

しかしあと3分か。結構あっという間だわ。

ああ動脈瘤が見つからないといいな…ただの雑談として「初めてMRI検査受けてきました!」ってブログに書けるといいな…動脈瘤が見つかっちゃったらどうなるんだろう、手術とか言われたらいやだな…さすがにしばらくは経過観察とかになるよねきっと…

 

検査技師「おつかれさまでした」

私「ありがとうございました」

検査技師「ゆっくり立ち上がってくださいね」

私「あの、この音ってなんの音なんですか?」

検査技師「装置の中にある液体窒素を冷やしている音なんですよ。24時間365日、冷却し続けています。検査中の大きな音は、あのタイミングで頭の写真を撮っていると思ってください」

私「へえええええ」

 

検査後に病院の待合室で「MRI検査 液体窒素」でググったらこんな記事が出てきました。8年前の記事。

三菱電機と京都大学、東北大学は2016年5月24日、液体ヘリウム不要で磁界強度が3T(テスラ)のMRI(磁気共鳴断層撮影装置)を開発したと発表した。

(中略)

超電導には低温超電導と高温超電導の2種類がある。従来のMRIに使っていたのは前者で、ニオブチタンなどの金属を利用したコイルを、液体ヘリウムでマイナス269度以下に保つ必要があった。

(中略)

高温超電導を使い、液体ヘリウムを不要とすることで、液体ヘリウムの取り扱いに関する施設や資格、輸送の申請の必要がなくなる。そのため、「国内外(の医療機関)へのMRI新規導入が容易になることが期待される」(三菱電機)。さらに、超電導状態を維持するための温度を高くできるため、冷却器の冷却能力緩和による省電力化も可能。

液体ヘリウム不要の3テスラMRI、三菱電機が実現 | 日経クロステック(xTECH)

 

超面白い。そうだよね、24時間冷却し続けないといけないのはめちゃ電気使うよね。

 

しばらく待っていたら医師に呼ばれまして、「今日の検査では大きな動脈瘤は見つからなかった」と言われました。やったー!

ただし「ちょっと気になる部分があって、今日の検査ではよく見えなかった」「もう一度、今度は造影剤を飲んでもう少し精密に撮り直しましょう」とのこと…。そうですか…分かりました…。

 

さっさと精密な撮影を終えて「大丈夫でした」と言われたいものです。

とりあえず初めてのMRI検査は(緊張したものの)痛くもかゆくもなくスムーズに終わりましたとさ。

 

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