次男が生後1ヵ月の検診で、臍ヘルニア(でべそ)と診断されました。
確かに、生後10日でへその緒が取れて以来、だんだんおへそが飛び出てきたなとは思っていたのですが、まさか治療が必要なレベルだとは思っていなかったのでびっくりしました。
でべそって、腸が飛び出た状態なんですって!!知らなかった!!
臍ヘルニアとは
病院からもらった説明書に書いてあったことなど
・臍ヘルニアは、へその下の筋肉の隙間から腸が出てしまった状態
・新生児の4~10%に発生
・多くは自然に治る(1年で80%、2年で90%が自然治癒)
・ただし、自然治癒だと皮膚があまってかっこ悪いオヘソになることがある
・そこで、臍ヘルニアを綿球とテープで圧迫・固定する治療を行う。治癒率は87.5%(無処置では78%)
・生後2か月までに治療を開始することで、治りやすくなる
・1歳を過ぎても治らなかった場合、手術が必要になることもある
治療の流れ
1ヵ月検診で臍ヘルニアの診断を受けて、その1週間後に「小児外科」に初めて行きました。
医師が息子のおへそを人差し指でぎゅーっと押して、お腹の中に押し込みます。
医師「結構穴が大きいですね。これは治すのが大変ですよ。お母さんがんばってね。」
私「はい…」
治療の流れとしては、
・最初の2週間:私が自宅で息子のでべそをひたすら人差し指でお腹に押し込む。これだけでだいぶおへそがへこむ。また、次の治療に進む前に、私が「息子のへそ」のプロフェッショナルになるための訓練期間でもある。
・次の20週間:綿球圧迫療法:丸めた綿を息子のへそに押し込み、上からビニールテープでぎゅぎゅっと固定する。ここで下手な押し込み方をして、腸を挟んで固定してしまうと、腸が腐って大変なことになるリスクがある。プロフェッショナルの腕の見せ所。
ということです。治療に使うのは、丸めた綿(綿球)と、市販のビニールテープ。
これで「ぎゅぎゅっと固定」するのがなかなか難しいのです。綿球をへそに押し込んだら、左右からお腹のお肉をぎゅぎゅっと寄せて、綿球が見えないくらいにおへそを埋め込みます。その上からテープをびっちり貼ります。この作業中に息子が泣いたりいきんだりすると腹圧でへそがぴょこーんと飛び出てきて、やり直し。病院で医師がお手本を見せてくれたときは「これ、家で毎日やらなきゃいけないのか…」と絶望しました。入浴のたびに綿球を交換して、ビニールテープを貼り換えます。
治療経過
治療開始前は、横から見ると3㎝くらい飛び出ていたおへそが、最初の2週間で2㎝くらいになりました。そして次の綿球圧迫療法を開始したら、なんと3日ほどでおへそが真っ平になりました。あとは順調にへこんでいってくれることを願うばかりです。
しかし完治に20週かかるということは、ちょうど4月の仕事復帰のころに完治するかしないか…。お願い!早く治ってー!
ただ、この治療のつらいところは、ビニールテープによる皮膚のかぶれ。。
普通に市販されているビニールテープを、柔らかい0歳児の肌にぎゅぎゅーっと貼り付けるので、1~2日で皮膚が真っ赤になります。5日目にはかぶれたところからちょっと出血しました。超つらいです。
ステロイド剤を処方されるので、これを薄っすら塗り付けます。あとはテープを張る位置を微妙にずらして、同じ部分に貼り続けないようにしたり。
病院では「この治療をするとほぼ必ず皮膚がかぶれますが、そういうものですから」と説明されました。
自分もやってみた
そもそもビニールテープをお腹に貼った状態で24時間過ごすのはどんな気持ちなんだろうと思ったので、試しに自分のお腹にも貼ってみました。息子に使った後の綿球を自分のおへそに入れてみて、お肉をぎゅぎゅっと寄せて、ビニールテープを貼ってみます。
貼った直後から、お腹が熱かゆい感じ。ビニールテープを貼った部分が熱を持ったような。でもこの違和感は10分もすると少なくなり、1時間後には貼ったことさえ忘れていました。ちょっと安心。
ただし、剥がすときが痛い。上の子が面白がって私のお腹のビニールテープをびりっと剥がしたんですが、「ひぇっ」て声が出ました。この反省を生かして、剥がすときはそーっと優しく剥がすことにしました。また、医師からはビニールテープがずれてきたら貼りなおすように指導されているので、なるべく貼りなおしが発生しないよう(ビニールテープを剥がす作業が1日1回で済むよう)、貼り方を練習しました。自分のお腹で。
練習の甲斐あって、何日かしたらだいぶ上手に貼れるようになりました。初日はまったくうまく貼れなくて、半泣きで息子のお腹を押さえつけていたんですが、1週間後に小児外科でチェックしてもらったときには「上手に貼れていますね!」と褒められるレベルに。
ただ、このビニールテープ、1日貼っているだけで皮膚が赤くなるので、これを20週間続けるのは0歳児にはつらいなぁと思います。
母親の時間は無限なのか
病院の待合室で何人かのお母さんと話をする機会があったのですが、子どもの病気で病院通いするって辛いですよね。予約していても待たされるし、待ち時間が読めない中でオムツ替えや授乳のタイミングもあるし、診察は一瞬だし、「ハイ次は1週間後の朝9時に来てね」って気軽に言われるし、そもそも臍ヘルニア治療の最初の2週間にいたっては、「自宅で暇さえあれば指でへそを押し込め」って、家事と育児の合間にわずかにあった休憩時間が「へそを押す時間」になってしまうし!(まぁ私は左手でへそを押しながら、右手で読書してましたが)
私は幸い育休中なので、毎週小児外科に通うことになってもなんとかなりますが、仕事をしながらだと時間の調整が難しいだろうと思います。また、我が家は上の子が平日は保育園にいってくれていますが、待合室で会ったお母さんの中には専業主婦なので上の子も病院に連れて来ざるを得ず、病院に飽きて動き回る上の子を制しながら下の子の面倒を見る地獄のような待ち時間を過ごしている人もいました。
別に誰が悪いわけでもなく、病院側も予約システムをつくって少しでも待ち時間が短くなるよう頑張ってくれているとは思うのですが、何かにつけ「ああ、母親の時間は無限という前提で話が進んでいくなぁ」と思わされます。
おまけ:しましまぐるぐる
気分転換に、0歳次男に初めて読み聞かせをしてみました。長男は生後1ヵ月のときに「しましまぐるぐる」を買って毎日読み聞かせをしていたのに、次男はへそのこともあったり、長男の世話で手いっぱいだったりして、すっかり読み聞かせをしないままでした。反省!そろそろ生後2か月になるので、今日から毎日1回は絵本を読んであげることにします。0歳次男、手足をバタバタさせて喜んでいる(ような気がする)。
しましまぐるぐる、色がはっきりしていて低月齢の赤ちゃんも興味を持ちやすいそうで、オススメです!
【追記】
治療のその後についてはこちらの記事に書いています。