おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

【卵×パン】をひたすら追求した人の書いたレシピ本

おたま様

盛夏の候、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。誠文堂新光社の書籍編集部、〇〇と申します。

このたびは、NHK「ひるまえホット」のフレンチトーストの作り方にツイートいただいた件におきまして、まずは大きな話題を作っていただき、本当にありがとうございました。 

(誠文堂新光社のNさんお手紙より引用)

 

「おたま様」と書かれたお手紙を頂くのは初めてです。

なんと私のツイート(下記)をきっかけに、NHKの番組でレシピを担当されたナガタユイさんのレシピ本が売れているとのこと。

 

本をお贈りいただきました

出版社の方から「御礼にナガタさんの書籍をお送りさせていただきます」と、分厚いレシピ本を2冊も頂いてしまいました。

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今回話題になったフレンチトーストは、右側の本に掲載されています。このレシピ本がちょっと尋常でないこだわりでひたすら卵とパンの話をしていて…。

ああ、私が気軽に140字でツイートしたレシピをつくった人は、こんなにも卵とパンのことを考え続けた人だったんだ…と圧倒されました。

 

頂いたレシピ本を紹介することにしました

本の紹介を頼まれたわけではないのですが、本を読んでいたらブログで語りたいことがもりもり出てきてしまったので書くことにしました。

ちなみに、レシピ本の中で使われている写真があまりに素敵で、これは写真つきでブログに載せたい…でも本の中身を写真に撮って無許可でブログに載せるのは著作権侵害になるし…と悩み、今回本をお送りいただいた出版社に「本の中身を写真に撮ってブログとTwitterで紹介しても良いですか」と聞いたところ、OKをいただきました!

ということで、堂々と写真を掲載しながら紹介させてもらいます。

 

『卵とパンの組み立て方』

1冊は、今回のフレンチトーストの作り方の元ネタになりました『卵とパンの組み立て方』になりますが、フレンチトーストも短時間でできるタイプ(牛乳と卵を分ける作り方)と、ホテル仕様のつけ込むタイプの2種を紹介させていただいています。食感が全然違いますので、ぜひぜひ食べ比べをお勧めしたいところです。

(誠文堂新光社のNさんお手紙より引用)

 

「パンに卵をはさむ」レシピだけで32種類も掲載されています。下記はその一例。定番の卵サンドでも、卵の切り方や裏ごしの粗さを変えるだけで味わいが変わります。

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そのほか、パンに卵をのせる、つける、ひたすなどのレシピが全部で191ページも。ひたすら卵とパンの話をし続けます。

 

そして写真の魅力がすごいです。我が家の3歳長男はページをめくっては「これ食べたい!」「これつくりたい!」と言っています。これをきっかけに、料理好きな男子に育ってほしいなと思います。

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レシピだけでなく、卵とパンに関わる様々な知識がもりもり掲載されています。例えばこんな感じ。

・卵のゆで方、切り方、つぶし方、焼き方、卵の専用調理器具15種類の紹介など

・卵の基礎知識:カラザは抗がん物質が含まれるのでなるべくそのまま食べる、卵は1日1個までと言われた時代もあるが現在は1日3個までとされている、卵黄の色は栄養素や鮮度とは無関係、など
・サンドイッチの基本:水分が多い具材はパンに直接ふれさせない。生野菜同士を重ねるならソースをはさんで接着させる、など

 

さてさて、私が特に試したいと思っているレシピをいくつか載せます。

 

すごく美味しそうなレシピたち

・最もシンプルかつ究極のパンの食べ方、「ウフ・ア・ラ・コック」

実はエッグスタンドは持っているんですが、ほとんど使ったことがありませんでした。ナガタさんに「究極の食べ方」と言われると、試したくなります。

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・フレンチトーストをたっぷりの油で揚げる「揚げパン・ぺルデュ」

これ、絶対美味しい…!なお「フレンチトースト」は「フランス風トースト」という英語の呼称で、フランスでは「パン・ぺルデュ」と呼ぶそうです。

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・フレンチトーストをパーティメニューに(!)

カマンベールとりんごのパンぺルデュ・グラタン、私の好みのど真ん中です。

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・ハムチーズサンドをフレンチトーストに(!!)

これはびっくりしました。甘くないフレンチトースト(パンペルデュ・サレ)の中でも、このモンテ・クリスト・サンドイッチには興味津々です。

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・史上最高の耳レシピ:食パンの耳プディング

私は当初「いやいや自宅でサンドイッチするのに耳を切り落とさないでしょ…」と思っていたんですが、「これはあえて耳を落としてでも作らねば」と興奮しました。本でも「余ってなくてもわざわざ作りたくなる、おすすめのメニューです」と書かれています。

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・パンをくり抜いて「はさまない卵サンド」に

トーストの中身をくり抜いてごちそうの一皿にするレシピが複数掲載されていますが、すっごくウキウキしました。例えば下記。こんなパン見たことあります???息子と一緒につくりたい!

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・フルーツサンド、絶対試す!!

パンの選び方、クリームの作り方、フルーツの並べ方、どれも大変納得しました。

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きりが無いので中身の紹介はここまでにします。

なんというか…卵とパンへの熱量がすごいですよね。

 

Twitterでも紹介させてもらいました。

 

シンプルなレシピこそ基本を大切に、食材の性質を活かして

たぶんナガタさんご本人が、パンと卵が大好きなんですね。食材の美味しさをいかに引き出すか研究し、組み合わせの工夫や事前準備のひと手間を大切にされています。

なお、私自身はあまり料理の腕に自信がありません。レシピ通りにつくることはできますが、冷蔵庫にあるものを適当に組み合わせて美味しいものをつくる…みたいなことをササっとできるようになりたいなあと常々思っています。

そして、食材の性質(例えば水気の多い食材がパンに直接触れないように、とか、生野菜同士を接着させるならソースをはさむ、とか)をしっかり理解して食材の美味しさを引き出すことが、「美味しい料理」をつくるためには大事なんだろうな…と思います。
ナガタさんのレシピ本を読んでいると、そうした食材の性質を学びながら様々な調理法について学べるので、とても楽しいです。
Twitterでは「家庭科で学びたかった」と書きましたが、大人になって自分が料理経験(成功も失敗も)を積み重ねたからこそ、こうしたレシピ本のありがたさを実感できるのだろうなとは思います。

 

2冊目:サンドイッチの本もすごいです(プロ向け)

2冊めは、ナガタさんから「おたまさんに、卵だけでなく、サンドイッチの魅力もしっていただけるかも!」とのことで、ナガタさんの初めての書籍である『サンドイッチの発想と組み立て』もお送りいたします。サンドイッチは単にパンに具をはさめばよい…と思っている人、実は多いようです(パンに詳しい方でも…多いのです!)。そこでナガタさんが世界中のサンドイッチを調べ、その特徴から定番となるルールを探り、新しいオリジナルサンドイッチづくりのアイデアになる本を…ということで作った、かなり硬派な本です。

(誠文堂新光社のNさんお手紙より引用)

 

この本は「サンドイッチのメニュー作りに関わるプロ必携の一冊」とのことで、全239ページを通してずっとサンドイッチの話をしています。

私はサンドイッチが大好きです。(中略)

サンドイッチはベーカリーの中で、必要なアイテムではあるけれど「手間がかかる」「コストがかかる」と、お荷物的な存在になりがちなことを、とても残念に思っていました。

(『サンドイッチの発想と組み立て』p210より引用)

 

ブログが長くなりすぎるのでこちらの本の詳細な詳細は我慢しますが、こちらもレシピのこだわりと写真の美しさがすごいです。

この本に載っているレシピでサンドイッチを売ってくれるお店が近所にあったら良いのに…という感じです。そして家庭でも本当に美味しいサンドイッチを作りたい!というときに少しずつ試してみたいなと思っています。 在宅勤務の昼休みに、ちょっと贅沢なサンドイッチを作ってみようかな。

 

オススメです

このレシピ本たち、分厚いし重いですが(2冊合計で1.3㎏ありました)、この先の人生50年間、本当に美味しい卵とパンを食べたい、プロが作ったような素敵なサンドイッチを食べたい、という方には真面目にオススメです。

折しもコロナ禍で外食しづらいので、家庭でちょっと贅沢な食材を使って色々試すのも良いなあと思っています。

そしていつか息子たちに「お母さんさあ、p32のパストラミビーフ&ポテトフライのサンドイッチが食べたいなあ。お財布貸すから材料買うところからお願い!」と丸投げして美味しいサンドイッチにありつきたいものです。

 

※ちなみに、後日ナガタさんご本人からも『フレンチトーストのナガタです!(超長文)』という愉快な件名のメールを頂きました。文字通りの超長文で、パンと卵について熱くアツく語ってくださいました。こういう方の探求心のおかげで世界は豊かになっているんだなあと思いました。

 

おまけ:フレンチトーストの詳しいレシピ

私が「これは大事だな」と思ったコツは以下3点です。

①【牛乳と卵を最初に混ぜない】まずパンを牛乳液に浸す。焼く直前に卵液を全体にからめる

②卵液には【塩をひとつまみ加える】(塩で卵がほぐれやすくなる+甘みとのバランスが良くなる)

③パン両面に焼き色がついたら、【側面を立てて耳にも焼き色をつける】

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