おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

Tweetきっかけで本が生まれました

Twitter史上、最も「イイネ」が多くついたTweetがなにか、ご存知ですか?

長らくオバマ元大統領による2017年8月のTweet(ネルソン・マンデラ氏の言葉を引用したもの)が一位の座についていたのですが、2020年8月に米国の俳優チャドウィック・ボーズマンの訃報を伝えるTweetが記録を塗り替えました(参照)。イイネ数は750万です。

 

ここまでは余談です。

 

さて、私はTwitterを10年以上使っていますが、「私史上最もイイネが多くついたTweet」はこちらです。イイネ数は38万です。※750万には遠く及びませんが、これでもなかなかすごい数字だと思います

 

Tweetしてから4ヵ月以上経つのに、今もぽつぽつとRTされたりイイネがついたりします。以前のブログで書いた通り、このTweetにはちょっと不正確な表現があるので(「卵液を上からかける」ではなく「卵液をからめる」が正確)、いまだにRTされたりすることにちょっと恥ずかしさもあるのですが…。

 

はい、そしてこちらの本を見てください!2020年11月末に出版されたばかりの新刊です。著者のナガタユイ先生は、私がTweetしたNHKの番組でレシピを紹介されていたフードコーディネーターの方です。

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帯の一番下に「SNSやブログで大人気のおたまさんが推薦」と書かれていますね。私です。(大人気…と言われるとちょっと戸惑いがありますが)

 

この本が生まれた経緯

・もともと、余ったパンを美味しく使い切るレシピ本を出したいという構想はあった(ナガタ先生&編集者Kさん)

・が、「余った」パンのレシピ本は、あまり売れないのでは? という意見もあり、なかなか実現できず

・そこに私のTweetのバズりで「これはいける」と背中を押された(実際、ナガタ先生のほかのレシピ本も私のTweetきっかけで売上を伸ばしたそうです)

・コロナ禍という特殊な状況で、家で食事をする人が増えたという背景もあり(コロナ禍でホームベーカリーが売れたり小麦粉が品薄になったり、家でパンを焼く人が増えたそうです。しかし次第に「ホームベーカリーを持て余している人もいる」状況になってきたことが、企画の後押しになったとのこと)

 

著者のナガタユイ先生は、某CMや某サイトを担当されていたりする「パンのプロ」です。本当にパンが好きで好きで仕方がない方だと思うのですが、この本からは「余ったパンを美味しく使い切る」熱意がページの隅々から伝わってくるようです。

一部引用しますね。

フレンチトースト「French toast」は英語由来です。フランス語ではパン・ぺルデュ「pain perdu」と言い、直訳は「失われたパン」の意味で、古くて硬くなった残り物のパンを無駄にしない生活の知恵から生まれました。よく知られている卵と牛乳を同時にしみ込ませるレシピは、時間がかかり、加熱不足で卵くささがのこってしまうことも。ご家庭で楽しまれるならば、本書で最初にご紹介した牛乳と卵を分ける作り方がおすすめ。実はこの作り方も、フランスの料理事典に載っている正統派レシピです。

(『フレンチトーストとパン料理』p27より引用)

 

こんな人にオススメです

・パンが好きな人、パンをより美味しく食べる方法を知りたい人

・パンを余らせがちな人、時間が経ったパンを美味しくリメイクしたい人

・フレンチトーストが好きな人、揚げフレンチトーストやカラフルなフレンチトースト、塩味のフレンチトーストなど、様々なフレンチトーストに挑戦したい人

・コロナ禍で在宅勤務が増えて、在宅ランチの機会が増えた人

・手抜きレシピも良いけど、少しの手間をかけてでも本当に美味しいものを食べて生きたい人

・おたまのことが好きな人

 

是非読んでみてください。

私の3歳長男はレシピ本を読むのが大好きなのですが、長男の一番のお気に入りは本書p26に掲載されている「オーブン焼きフレンチトースト カルボナーラ風」です。今度一緒に作ります。

 

おまけ:苦労話

一冊の本を世に送り出すことの大変さ、すごいです。

私はなんと今回、ナガタ先生のご自宅にお招きいただいて、この本に掲載されているレシピを数え切れないほどご馳走になりました。(よって、揚げフレンチトーストも、パンの耳プディングも、食パンのしみチョコラスクも、美味しさは保証します)

著者のナガタ先生もカメラマンもデザイン・テーブルコーディネートの方も編集者も調理アシスタントも全員女性です。皆さんは長いお付き合いとのことで、調理・撮影(+試食)の手際は素晴らしかったです。息ぴったりという感じ。

編集者のKさんに「この本の出版にあたって苦労したのはどんなことですか?」と質問したところ、下記のようなご回答を頂きました。

苦労したのは(個人的にですが)、Twitterがバズったスピード感に乗り遅れたくないと思ったのですが、それがなかなか難しかったという点でした。
急いで作りましたが、それでも今の時期になってしまうので、これは現在の出版の構造上仕方ことも多く、時間はかかってしまいますね。
版元さん(河出書房新社さん)には、すぐ企画を通していただき、もろもろスピーディにやっていただきました。(印刷所の手配や営業面などいろいろあります。何よりも社内の会議や稟議が、どこの出版社さんも大変です!)
スピード感重視で、雑に作るのも本末転倒な話なので、いつも通りの丁寧さは忘れないようにしようと思っていました。

あとは撮影時期が、9月の頭で非常に暑かったのが物理的には一番辛かったです(笑)
一日中マスクをして、撮影をしているのが本当に暑くて苦しかったです。

 (Kさんのメールより引用)

 

7月末のTweetがバズってから、この本が世に出るまでの4ヶ月間は、とても大変そうで、そしてとても楽しそうでした。(私は横から見ていただけです)

私のTweetをきっかけにこんな素敵なレシピ本が世に出ることになって、ああTwitterをしていて良かったなあと思っています。

  

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