おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

ダンナのための妊娠出産読本

「嫁ハンをいたわってやりたい ダンナのための妊娠出産読本」を読みました。面白かったです。

あの名作漫画「コウノドリ」の主人公のモデルとなった先生が執筆されてます。

 

こんな人にオススメ

すごく良い本だなと思ったので、下記のような方にはオススメです。

・妻が妊娠中の男性:メインターゲット。この本の書き出しは「奥さんのご懐妊おめでとうございます」と始まります

・既に子どもがいる男性:育児についてのアドバイスもちらっと書いてあるので、妻の妊娠出産を振り返るとともに、自身の育児との向き合い方を考える参考になると思います(p133には、「そもそも男は育児に不向き」という節があります)

・妊娠出産、周産期医療に関心がある人(男女問わず):特にコウノドリを読んで感動した人は、この本も面白く読めると思います

 

「出産する病院の選び方」とか「お産のリスク」、「ダンナとしてすべきこと」など大変有用な情報が分かりやすく親しみやすい口調で書かれています。3年前にこの本を読んでおきたかった…!と思いました。

 

出産する病院の選び方

ここはとても勉強になったので引用します。産院のホームページを見る際の注意点。

助産院にしても病院にしても、「〇〇病院あるいは〇〇センターと提携しています」という文言が書いてある場合、どの程度の提携をしているのか、提携先の施設に問い合わせてみるといいでしょう。電話で聞いてみてください。

 実は「提携」というのが問題で、そんな関係がない場合も非常に多いのです。(中略)もしその文言で妊婦さんの人気をとろうとしているのだとしたら、それは不誠実だと思うのです。

p67から引用 

 

その他、私が初耳だった情報

私は既に2度も妊娠出産しておきながら、「ええっ知らなかった…!」という情報が結構ありました。例えば下記です。

つわりは遅くとも妊娠16週には治まる

そして16週を超えてもつわりが治まらない場合は、別の病気を考えたほうが良い。16週を超えても吐き気がずっと続いていて、調べてみたら胃がんだったというケースもあるとのこと。

 

妊婦は夜中にご飯を食べてはいけない

例えば夫の帰宅に合わせて深夜に食事をとると血糖があがり、赤ちゃんが生後直後に低血糖発作を起こすリスクが上昇する(脳性まひになる危険性もある)

→妊娠中は早寝早起き腹八分を心掛ける。

 

実は超音波検査では大した情報は得られない

妊婦検診で一番楽しいのは超音波検査でしたが、胎児の異常を発見する役にはあまり立たないそうです。びっくり。。

 

医師は赤ちゃんの性別を伝えないのが原則

日本遺伝学会では「出生前に性別を言ってはいけない」

日本産科婦人科学会では「症例に応じて告知する」

とされているそうです。私の通った産院では普通に教えてくれたので、これもびっくりしました。

 

妊婦は湿布を使ってはいけない

妊娠後期の方がひどい腰痛で、背中一面に湿布を貼ったことで赤ちゃんが亡くなってしまったケースがあるとのこと。クリームやゲル、解熱鎮痛薬などの飲み薬であっても「解熱消炎鎮痛薬」が含まれているものは使ってはいけないそうです。

妊娠中は湿布はダメらしい、となんとなく聞いたことはありましたが、まさか胎児死亡につながるほど危ないとは知らなかったです。妊娠中の腰痛や肩こりは私も悩んだので、湿布を使いたくなる気持ちも分かります。。

自己判断で市販薬(湿布を含む)を使わないということ、積極的に言いふらしていきます!

 

まとめ

著者の荻田先生は世間のイクメンプレッシャーには疑問を呈しつつ、「嫁ハンを孤独に闘わせてはいけない」「ひとりで子育てしているような感覚にさせない」ことが大事と言ってます。

イクメンにならねば…と肩に力が入っている男性は、この本を読むことで少し楽になるのではないかと思います。

オススメです!

 

漫画もオススメしたい

ちなみに漫画「コウノドリ」は私がオススメするまでもなく本当に名作なので、まだ読んだことのない方には全力でオススメしたいです。

荻田先生いわく、この漫画は産科や新生児科の現場の人間が見たら「あちこちにケンカ売っとんなー」とざわざわするような内容とのこと。

そして油断して読むと涙腺が決壊するので、電車内では読まないほうが良いと思います。

 

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