おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

保育士さんにとって親はお客さんではなくチームの一員だと思うようになった話

保育園5年目の春を迎えました

長男が保育園に通い始めて丸4年が経ちました。年長クラスになった5歳長男は誇らしげに嬉しげに毎日登園しています。ずいぶん大きくなったなあ、という感じです。

 

最近の私は、小さな0歳や1歳の新入園児の姿に癒されています。

 

お客さんだと思っていた気がする

4年前に長男を保育園に預け始めたとき、私はなんとなく自分のことを「お客さん」だと思っていたような気がします。保育料を払って保育サービスを受け取るお客さん、というイメージでした。

 

しかし保育園にお世話になり始めて4年が経った今では、「自分はお客さんではないな」と思っています。

強いて言うなら「子どもが健全に心身を発達させるためのチームの一員」というイメージです。

 

厚生労働省の「保育所保育指針解説」には「保育所には、保護者と連携して子どもの育ちを支えるという視点をもち…」と書かれています。

保育園と保護者が「連携して」「子どもの育ちを支える」ってすっごく良い表現だなと思います。

保育所保育においては、子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うために、環境を通して養護及び教育を一体的に行っている。

また、子ども・子育て支援新制度の施行等を背景に、保育所には、保護者と連携して子どもの育ちを支えるという視点をもち、子どもの育ちを保護者と共に喜び合うことを重視して支援を行うとともに、地域で子 育て支援に携わる他の機関や団体など様々な社会資源との連携や協働を 強めていくことが求められている。

引用:保育所保育指針解説

子どもが健康に安全に毎日を過ごせるように、そして「望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うために」、親もチームの一員として協力している感覚です。

 

チームの一員として

そしてチームメンバーがみんな気持ちよく働けるように、こんなことを心がけています。

笑顔で挨拶する

→疲れてる日も急いでる日もとりあえず保育士さんには「おはようございます〜!」と笑顔で挨拶する。なるべく名前を覚えて呼ぶ。

保育士さんに無用な負担はかけない

→例えば服や持ち物への記名は指定された箇所にはっきりくっきり大きく書く。洗濯を繰り返すうちに字が薄れてくるのでたまに書き直す。日中、ただでさえ忙しい保育士が「これは誰の持ち物だろう…」と名前を探す手間を減らしたいので。

ネガティブ報告をしやすい心理的安全性を意識する

→子どもが怪我をした報告など、まずは「教えてくれてありがとうございます」という姿勢で聴く。先生方が怪我のないように気をつけて見てくれていることは知っているので、それでも起こってしまう小さな怪我の報告がしやすい保護者でありたいと思ってます。

自己開示する

→子どものこんなことに悩んでる、とか、最近こういうことがあって、とか。朝晩の送迎時に話す時間が(お互いに)ある場合には少し自己開示することを意識しています。鬼滅好きな保育士さんと毎週鬼滅の放送翌日に鬼滅トークしたのは楽しい時間でした。

保育士をプロとして尊敬している姿勢を見せる

→例え自分より年下の保育士さんであっても(22歳の新人さんだとしても)、保育の専門家として尊敬しています、頼りにしています、という姿勢を見せるようにしています。これは私の個人的なポリシーですが、保育士さんとはどんなに親しくなっても敬語を使い続けていますし、何か子どものことでアドバイスをしてもらった時は「勉強になります、教えていただいてありがとうございます」と言っています。

 

世の中の取引には二種類ある

話は変わりますが(実は変わらないのですが)、ちきりんさんのリノベ本にすごく良いことが書いてありました。私がこの本を読んだのは3年前ですが、それからずっと忘れられずにいます。

これ、リノベーションに興味がない人も是非ここだけは読んだ方が良いと思います。

 

世の中の取引には二種類ある、という話です。

等価値交換型の取引:日常的なお買い物のほとんどはこれ。例:500円のお弁当を500円の現金と交換する

共同プロジェクト型の取引:売り手と買い手が共同して価値を生み出し、生み出された価値を両者で分け合う。例:スポーツジムや英会話、医療、コンサル

→「英検1級の英語力ください」「20万円になります」みたいな等価値交換型の取引ではないので、買い手も協力/努力する必要がある

 

そして共同プロジェクト型取引では「問題は起こって当たり前」で、「それをどう共に解決するかが重要」とも書かれています。

ちきりんさんのざっくり見積によると「世の中の労働者のうち共同プロジェクト型の取引」に従事しているのはせいぜい2割なので、多くの人は世の中には共同プロジェクト型の取引が存在することに気付いていないとのこと。

 

そして私は、保育サービスも「等価値交換型」ではなく「共同プロジェクト型」だと思っています。

親は保育料を払って終わりではなく、保育士さんとのコミュニケーションをしっかりとって我が子の状況を適切に伝えたり、保育園で子供が快適に過ごせるように親側も工夫をしたり、協力する必要がある。

そして問題が起こったときに保育士を責めるのではなく、「問題は起こって当たり前」と協力して前向きに対処する、という姿勢が大事だなと思います。

 

明日もお世話になります

長男が保育園に通うのもあと1年となりました。

次男はあと3年通いますけどね。

 

4月を迎えてちょっと初心に帰ったので、「私は保育士さんを共同プロジェクトのメンバーだと思ってます」という話を書いてみました。

どなたかのご参考になれば幸いです。

 

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