保育園で起こったこと
夕方、私が保育園に子どもたちをお迎えに行ったときのことです。1歳次男が私の目の前で5歳男児に蹴り飛ばされました。仮にTくんとします。Tくんは突然走ってきて、サッカーボールを蹴るように1歳次男の腹部を蹴りました。次男はそのまま後ろに飛んで、頭を床にぶつける寸前で私が手のひらを次男の頭と床の間にはさみ、後頭部を床に打ちつけるのは防げました。
大泣きする次男を見ながらTくんはただ立っていて、すべて見ていた保育士が「Tくん!ボールじゃないのよ!」と注意していました。私は次男を抱きながらTくんに「蹴ったらダメだよ、お願いだからもうしないでね」と言いました。
Tくんは発達に障害があり、療育にも通っています。よくお父さんがお迎えにきますが、笑顔で挨拶してくれる明るいお父さんです。療育についてお父さんと保育士が話をしているところを何度か見かけました。
実は数日前にも私の目の前でTくんが1歳次男の頭をブロックで殴り、私と保育士とでTくんに「もうしないでね」と言いました。でも、そんなふうに優しく言い聞かせることでは、2度目の暴行は防げなかったようです。
私の悩み
さて、この日の夜、私は2つのことに悩みました。①私は今後どうすれば我が子を守れるのか、②自分の中の暴力的な衝動をどう抑えるか、です。
①私は今後どうすれば我が子を守れるのか
例えば下記のようなことが考えられます。
・保育園への相談(例:次男とTくんをしばらく同じ部屋に入れないで欲しい)
・Tくんのお父さんへの相談(例:こんな事件があった、お父さんからもTくんに言い聞かせてくれないか)
・行政への相談(園の対応に納得できない場合には、役所の保育課に相談することで、園への専門職の派遣、保育士加配の検討などができるかもしれない)
・政治家への相談(もし行政の動きがにぶい・納得できない等の場合には、議員に相談すると動くことがあるそうです)
・園のほかの保護者への相談(いままで同じような被害を受けた子はいないか。その際、どのような対応を園に求めたか。その後、被害にはあっていないか、など。ただ、これをやりすぎるとTくんを孤立させかねないので、慎重になりたいです)
・転園(なにをしてもダメそうだ、Tくんが特に我が子を標的にしているようだ、という場合には、子どもの命を最優先にして転園も検討すべきかと)
②自分の中の暴力的な衝動をどう抑えるか
この日の夜、私はTくんへの激しい怒りで頭がいっぱいになりました。
打ちどころが悪ければ次男の命にも関わる暴行でした。もし次男が内臓や頭に傷を負っていたらと思うと震えるほど怖いです。吐いたりぐったりするようなことがあれば夜間救急にいかなければ…と思い、なかなか眠れませんでした。
前回も今回も私はTくんに対して冷静な対応をしましたが、もし次があったら、Tくんを次男と同じ目に合わせてやりたいとまで思いました。あの子は痛い目にあわないと分からないのではないか、私が痛い目に合わせてやろうか、とも。
でも、こうした考えが間違っている、ということも認識していました。自分の中の暴力的な衝動を抑えなくてはいけない。5歳の子どもに報復感情をもつべきではない。と思いました。
共感されたら落ち着きました
結局、もっとも私の気持ちを落ち着かせたのは夫からの「あなたの理性的な対応は正しいと思う」「でもTくんへの憎悪は理解できるし、自分も同じように思う」という共感でした。 夫は私よりも理性的な人間なので、私が5歳児への憎悪を口にしたら窘められるかな、と思っていたので意外でした。
さらに、Twitterで「怒りの感情は当然」「甘いもの食べて」「冷静な対応をして偉い」などの声をかけてもらったことで、興奮状態を脱しました。
翌日、「淡々と」「具体的に」園に依頼をしました
連絡帳(文章)+口頭で下記のお願いをしました。
昨日、次男がTくんに腹部を蹴られた件について、2つお願いです。
①次男に変わった様子(吐く、ぐったりするなど)があればご連絡ください。
②Tくんが次男に大きなケガをさせないようにお願いします。今までも保育士の皆さんがTくんに関して気を付けて色々とご対応されていることは認識していますが、この1週間で2度も大怪我につながりかねない事態になっているので、例えば「同じ部屋にいれない」「同じ部屋にいれる場合は保育士を貼り付ける」などの対応をお願いしたいです。
そして園長先生から保育士全員に本件を共有され、私にTくんの状況(背景やストレスなど)を教えていただいた上で今後の対応方針も聞くことができたので、ひとまず納得しました。
これで何事もなく過ごせることを願っています…。
我が子が加害者になる可能性も
これまで、長男・次男ともに保育園のお友達に小さなケガをさせることもケガをさせられることもありました。1歳児同士でおもちゃのとりあいで噛みつかれた/噛みついたとか、ほっぺをひっかかれたとか。ある程度は仕方ないことだと思うので、大怪我にならないように…と爪を短くきったり、人を噛んだらいけないんだよと教えたりしています。
さて、今回、私がTくん本人に怒りをぶつけずに済んだのは、Tくんのお父さんとよく挨拶をしていたことが大きいのかなと感じています。お父さんがTくんのイヤイヤに根気強くつきあったり、いつも私やほかの保護者に笑顔で挨拶してくれる姿をみていて、Tくんが親御さんに大切にされている子どもだということを実感していたからこそ、私はTくんが次男を蹴り飛ばした時にTくんへの報復行為をせずに済んだのではないかと思っています。(お父さんとの面識が一切なかったとしても、5歳の子どもに大人が報復行為をすべきだとは思いません。でも胸ぐらをつかんで怒鳴るくらいのことをしてしまった可能性はあるかなと思います)
そして私は自分の子どもたちがTくんのように他の子にたいして一方的な暴力をふるうとは思っていませんが、万が一、今後そうした事態になった場合、私が日ごろ他の保護者ときちんとコミュニケーションをとっておくことが、自分の子どもたちを守ることになるのかもしれないな、と感じました。利己的ですが。
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