庄内弁といえば、おしんが有名ですね。
当時、庄内弁に馴染みのない日本人が字幕無しで見て、どのくらい理解できたのか気になるところです。
さて、私の祖母(88歳)の庄内弁を文字で書き残しておきたくなったので頑張って書きました。全部わかる人はきっとご近所さんです。
祖母世代の庄内弁を話す人はどんどん減っています。私は私に向かって話される庄内弁はなんとか聞き取れますが、祖母世代の庄内弁ネイティブ同士の会話はほとんど聞き取れません…
- めじょけね
- めんこい
- ぶじょほ
- ごしゃがれる
- かいね
- こんだばり
- てしょ
- おんちゃ/おばこ/あにや/あねや
- したさげの
- もし/もしぐね
- その他、祖母世代の人々の庄内弁メモ
- おまけ:過去にTweetした庄内弁ネタ
めじょけね
可哀そう「めじょけね」
例文:あれ、めじょけねっちゃめじょけねっちゃ
標準語:おや、可哀そうに可哀そうに
※これは「おしん」でも使われていました。「おしんがめじょけね…」という感じで。
めんこい
可愛い「めんこい」
例文:こんこだばこれめんこいこと
標準語:この子はほら、可愛いなあ
ぶじょほ
失礼「ぶじょほ」
例文:おおぶじょほしたの
標準語:これは失礼しました
※これは「不調法」から来ている言葉です
ごしゃがれる
怒られる「ごしゃがれる」
例文:ほだことすっと、ごしゃがれっぞ
標準語:そんなことをすると、怒られるよ
※なお、もっと怒られるときは「わりくっぞ」(=悪く言われるぞ)という言葉になります。
かいね
食べられない「かいね」
例文:あとはらくっちくてかいね
標準語:もうお腹がいっぱいで食べられない
※お腹がいっぱいであることを「はらくっちい」と言います。
こんだばり
これだけ「こんだばり」
例文:こんだばりでわりの
標準語:これだけでごめんね
てしょ
小さいお皿「てしょ」
例文:てしょやっが/てしょとてけろ
標準語:取り皿用に小さいお皿をあげましょうか/小さいお皿をとってください
おんちゃ/おばこ/あにや/あねや
孫娘が彼氏を連れてきたときの、彼氏の呼び方「おんちゃ」
孫息子が彼女をつれてきたときの、彼女の呼び方「おばこ」
孫娘が結婚して夫を連れてきたときの、夫の呼び方「あにや」
孫息子が結婚して妻をつれてきたときの、妻の呼び方「あねや」
したさげの
〇〇したからね「 〇〇したさげの」
例文:おめどこささくらんぼおくたさげの
標準語:あなたの家にさくらんぼを送ったからね
※私の父は昔、山形の祖母から電話でこの例文通りに言われ「酒を送ってもらった」と勘違いして「あ、お酒を送っていただいてありがとうございます」と返答し、困惑した祖母が母に「おれ、酒おくらねばならねろか」(私は酒を送らないといけないのだろうか)と相談した、という逸話が残されています
もし/もしぐね
面白い「もし」
例文:もしのー/もしぐねろや
標準語:面白いなあ/面白くないだろう
今回私たちが祖母を訪問したことで、隣のおばちゃんが「ばばちゃんや、孫とひ孫きてもしのー」(孫とひ孫がきて楽しいでしょう)と言ってましたね。
あと、私が昔、従兄弟とおもちゃの取り合いで喧嘩したときによく「あいやほいではもしぐねろや」(おやまあそれでは面白くないだろう)と言われました。
4年前、私が長男を産んで初めて山形の祖母のところに0歳長男を連れて行った時、祖母は初曽孫に大変喜んでいましたが、「こんこだばおもたくておもたくて、いしみてえだ」(この子は重たくて重たくて、石のようだ)と困った顔をしながら抱っこしてくれました。
2年前に山形に滞在した時は、長男が「○○だのー」という庄内弁の語尾を話すようになって面白かったです。帰ってきて保育園で標準語に囲まれたらすぐに抜けちゃいましたけどね。
そしてコロナでしばらく山形に行けなかったのですが、東京都の感染者数減少を受けてついに約2年ぶりに山形に行ってきました。すっかり大きくなった4歳長男と2歳次男と会って、昔より口数の少なくなった祖母がニコニコ笑ったり長男をくすぐって面白がってみたりしていて、会いに行けてよかったなーと思いました。
次はいつ会いに行けるかな。
その他、祖母世代の人々の庄内弁メモ
この栗を見せた時のおじさん(祖父の弟)の言葉
「あそこの栗はんまぐねはげ、さるもくまもかねんだ、そのままのごっている」
「あそこの栗は(生だと)美味しくないので、猿も熊も食べない。丸ごと残っている」
落ち栗拾い🌰 pic.twitter.com/og9ReDtlxg
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) November 1, 2021
この柿を見せた時のおばさん(近所の87歳)の言葉
「ほんだかいねよな柿いっぺたげて!さわすんだぞ、焼酎をこさ、ちょいとではったとことって、つっつとついで、袋の中に入れでの、さわしてからけよ」
「そんな食べられない渋柿をたくさん持ってどうしたの、渋抜きして食べるんだよ、この出っ張ったところをとって焼酎につけて袋の中に入れて、柿渋が抜けてから食べるんだよ」
ご教示ありがとうございます!渋柿なのは知ってます!!息子たちが楽しそうに柿をもいでたのでまあいいかと…笑
※うちの山の柿&栗なので自由にとっていいよ、と言われてます。念の為。
おまけ:過去にTweetした庄内弁ネタ
「わたし可愛いから働かなくていいの」は、庄内弁で「オレ・メンゴイ・サゲ・ハダラガネッテ・インダ」です。だだちゃ豆を片手に唱えてください。 https://t.co/0M6okRC9sm
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) September 9, 2019
ちなみに庄内弁でよく言われるジョークに「かきくけこで会話できる」というのがあります。
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) September 9, 2019
「かきくー?」(柿を食べますか?)
「けー」(食べてください)
「こー!」(一緒に食べましょ)
あの伝説のNHK朝ドラ「おしん」も庄内弁でしたね。すごいぞ庄内弁!
以上、庄内弁の宣伝でした。
最上川の氾濫が心配になった私「もしもし?」
興奮すると早口になる叔母「まんずすさまじ、家さいてもどーどーと川の音きこえてくっし、ばばちゃんのデイも川が氾濫したらあぶねさげってやすみになっての、」
3歳長男「まんずってなに?」
私「あとで翻訳するから待って」— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) July 28, 2020
私「わだばただばしいしぇこぐはげでってまんずはかはかでゅ、って意味わかる?」
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) July 29, 2020
母「うーん?庄内弁も色々だからねえ」
私「じゃあ、あなたはいつも調子に乗って本当にヒヤヒヤするわーって庄内弁で言ってみて」
母「わぁだばただばしいしぇこぐはげでってまんずはかはかっでぃぅ」
奥が深すぎる https://t.co/5oNqcQ8uDF
今日は七草粥の日ですが、私の山形の祖父母宅では今日は改めてお雑煮を食べる日です。
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) January 7, 2020
七草粥は食べないの?と聞くと「まんず東京の人だば草食ってんめなが(美味いのか)?」
ちなみに健康のために玄米を食べていると言うと「まんず東京の人だば!コメは白くねばダメだでば!」と言われます。
うちの祖母世代の山形弁(庄内弁)を発音のままツイートしようとすると誰にも伝わらないだろうなと思っております笑 「おらいではへずげだなものくだこどねもの。玄米でねぐ米ぬかけえばいろちゃ!」みたいになります🌾
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) January 7, 2020
そして私は米ぬかよりは玄米を食べたいです😂😂
以上です。
読んでもらってありがとの!
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