おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

パフを歌えるようになった話と、パフの絵本(日・英)を毎日読んでいる話

Puff, the Magic Dragonという歌、ご存知でしょうか。 

 

私は小学生の頃に音楽の授業でパフのメロディをリコーダーで吹いたような記憶があるのですが、歌詞をあまり認識していませんでした。

「子どもが巣立った後の親の気持ち」を想像させる、ちょっと悲しい歌だったんですね。

 

パフの歌詞、要約

・「パフ」という名前の魔法のドラゴンがいる

・「ジャッキー・ペーパー」という名前の少年が、パフと一緒に仲良く遊ぶ

・パフは永遠の命を持っているので歳を取らないが、ジャッキー少年は成長する

・ジャッキー少年はある日を境にパフと遊ばなくなる

・パフはジャッキーが遊んでくれなくなって、悲しそうに洞窟の奥に入っていく

 

悲しい…。

 

パフの絵本(英語版)

パフの歌詞が絵本になっています。 歌詞に合わせて優しいイラストでパフとジャッキーの姿が描かれていて、なかなか素敵な絵本です。

 特に2歳次男がこの絵本をものすごく気に入っていて、何回も読まされています。私は歌いながら読んだり英語の歌詞をそのまま読み上げたり、日本語で説明しながら読んだり、いろんな読み方をしています。

ジャッキーがパフのもとを去るシーンでは、2歳次男は「もう、あそばない!っていってるの」「ないちゃうね」と悲しそうな顔をします。

 

最後のシーンがとても良い

しかし絵本の最後のシーンがとても良いのです。ジャッキーが去って悲しんでいたパフのところに、新しいお友達が訪れます。その女の子を見て、パフはとても嬉しそうな表情をしています。これは元の歌にはなかった展開ですね。

大きくなったジャッキーが物陰からそっとのぞいていて、もしかしてこの女の子はジャッキーの娘さんなのかな、と思わされるような絵です。

このシーンを見るときの2歳次男はとても嬉しそうです。パフに共感しているのでしょうか。

 

あとがきもすっごく良い

そして絵本のあとがきがすっごく良いです。

And though it is terribly painful when Jackie grows up and has to leave, Puff has given Jackie the strength and courage he needs to believe in himself when he goes back to the real world.

(引用:Puff, the Magic Dragon, FROM THE AUTHORS)

ジャッキーが成長してパフのもとを去らなければならないのはとても悲しいことです。でもパフは、ジャッキーが現実世界に戻った時に自分を信じるために必要な強さと勇気を与えてくれたのです。

(邦訳は私が勝手にしました)

たとえジャッキーがパフのことを忘れても、ジャッキーとパフの友情は消えないんですね。

このあとがきを読んでいて、私が子供の頃に遊んでいた人形のことを久しぶりに思い出しました。まりちゃんとみかちゃんと名前をつけていました。すごく大事にしていたのに、大人になると滅多に思い出さなくなってしまうんですね。

 

付け加えられた「女の子」

ちなみに、ブログの冒頭で引用したYoutube内のパフの歌は、

A dragon lives forever, but not so little boys. と男の子だけを歌っていました。

それがこの絵本では、

A dragon lives forever, but not so little girls and boys. と「女の子」が加わっています。

絵本付属のCDでも同様に女の子が加えられた表現で歌われています。

どうしてあえて女の子をつけ加えたのかなあ、と考えたのですが、一番大きな理由は作者の娘さんの存在なのではないかと思いました。パフを歌っているピーター・ヤロー氏(Peter Yarrow)には、ベサニー(Bethany)という娘さんがいます。絵本付属のCDでは、ピーターとベサニーが一緒にパフを歌っています。

パフの歌が生まれて演奏されるようになったのは1961年で、歌詞を書いたピーターは23歳くらいですね。ピーター自身が少年だった頃の思い出が歌詞に反映されたのかもしれません。ベサニーが生まれたのがおそらく1971年です(1996年に25歳で結婚した記事があったから)。

この絵本は2007年に出版されています。69歳のピーターが、36歳の娘と一緒にパフの特別バージョンをレコーディングするときに、小さかった娘がすっかり大きくなって…という気持ちで加えたんでしょうか。ジャッキー少年はピーターの幼少期で、絵本の最後に登場する女の子はベサニーの幼少期なんでしょうか。完全に私の想像(妄想)ですが。

元「女の子」である私としては、絵本にも歌詞にも女の子を加えてくれて嬉しいなと思いました。

 

パフの絵本(日本語版)

さて、同じ絵本を、さだまさしさんが日本語に翻訳されています。

Amazonで見るととんでもない金額になってますね。品薄なんでしょうか。 

実は日本語版は英語の直訳ではなく、全体を通してかなり意訳になっています。絵は同じなんですが、文章が違うと受け取る印象もかなり変わりますね。

特に最後の少女の登場シーンは、英語の絵本には全くなかった文章が書かれています。

それからとても長い時が過ぎたある日

かわいい少女が遊びに来た

小さなジャッキーペーパーにとてもよく似た子

パフはうれしくて 空を飛んだ

 (魔法のドラゴン パフより引用)

 

英語版だと絵を見て「もしかしてこの女の子はジャッキーの娘さんなのかなあ」と想像するのにとどまりますが、日本語版を読むとその想像がほぼ確信に変わります。

 

最近は毎日のように英語版と日本語版のパフの絵本を息子達と一緒に読んでいますが、どちらも味わいがあって良いな〜と思っています。なお個人的には英語版の方が好みです。

 

歌えるようになりました

パフの歌詞を紙に書き写して1時間ほど歌い続け、暗唱に成功しました。

私は英語の歌は①繰り返し聴く、②歌詞を読む(知らない単語を調べる)、③何回も歌う、という3ステップでなんでも歌えるようになると信じています。パフは歌詞がシンプルなので、①を1時間ほど、②を20分ほど、③を1時間ほど、合計2時間半くらいですらすら歌えるようになりました。

②では紙の辞書を使って知らない単語を調べました。辞書を使うところを長男に見せてみたいなと思ったので。私が調べたのは以下の4つです。

frolick 楽しく遊ぶ

rascal いたずらっ子

billowed sail ふくらんだ帆

scales うろこ

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私が歌詞を紙に書いて辞書で英単語を調べる様子を、3歳長男は割と面白そうに見学していました。「お母さん、なんでそんなに上手に書けるの?」と褒めてくれたので、「お母さんね、子供の頃から歌の歌詞を書いて覚えるのが好きだったのよ〜」と自慢しました。

親がなにか文字を書いている様子を見るのって楽しいですよね。私も昔、よく眺めていた記憶があります。

 

最近は、長男も次男もなんとなくパフの歌を英語で一緒に歌ってくれるようになりました(もちろん正確な発音にはなっていませんが、特に細かく教えるつもりもありません。楽しく歌ってくれればそれで良いと思っています)。

私はミュージカルの歌も大好きなので、家の中でしょっちゅう英語の歌を歌っています。息子達が英語の歌を通して英語に慣れ親しんでくれたら良いなという下心もあります。

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歩道橋を「ブラキオサウルスみたい」と言う長男

 先日、「恐竜展を見た3歳長男が歩道橋をブラキオサウルスにたとえた」話を書きました。

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私は長男のおかげで歩道橋や高速道路の高架が大きな恐竜に見えるようになってしまったのですが、いつか私が「見てみて、ブラキオサウルスみたいだね」と言った時に長男が「なに言ってるの」と冷めた返答をする日が来るんだろうなと覚悟しています。

息子はどんどん成長するし、歩道橋をみてもブラキオサウルスを想像しなくなる日が来るのでしょう。

でも私はきっと一生、歩道橋を見るたびに、3歳の時の長男の「お母さん!みてみて、ブラキオサウルスみたいだね!」と叫んだ声や表情を思い出してしまうんだろうと思います。

 

 

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