石倉洋子著『世界で活躍する人が大切にしている小さな心がけ』を読みました。
一橋大学の名誉教授で、ダボス会議にも招かれたり、様々な大企業の社外取締役をされていたり、有名で偉い女性のはずなんですが、彼女の語り口のフランクなこと!読み終えたころには、あれ?私、洋子さんのお友達だったかしら?という気分になりました。
このタイトルをみて「読んでみようかな」と思った人は、是非読んでみてください。1時間半くらいで読めますが、今この瞬間から実践できる小さな工夫がちりばめられていて、大変有意義な本だと思います。
例えば、
・セミナーやシンポジウムでは、前の席に座る(日本人はこれが苦手)
・ダメ元でいろいろ頼んでみる(日本人はこれも苦手)
・自信がないときほど、最初に発言してしまう(発言のハードルはどんどん上がっていくので)
・ダークスーツの集団では、あえて綺麗な色の服を着る
などなど、確かにそうだな、と思わされるエピソードとともに「小さな工夫」がたくさん書かれています。全部ブログで紹介したら石倉さんに申し訳ないので、これ以上は具体的には書きません。
そのほかにも、パネル討論での議論のコツやプレゼン必勝法、自分がモデレーターをつとめる場合のコツ、質問する場合のコツなど、さすが場数を踏んできた方だけあって、具体的かつ実践的なアドバイスが書かれています。
日本企業トップのプレゼンテーションが「Reader」(≠Leader)と揶揄されているというのは初耳でした…。※プレゼンで「書いたもの」を読むだけ、かつRとLの発音を区別できない日本人を揶揄した言葉だそうです
ちょっとグサッときたのが、「すぐにできることはその場ですぐにやる」という工夫。御礼メールや、誰かに質問された場合の回答など、きちんと考えて丁寧なメールを書こう…と思っているうちに時間が経ってしまうパターン、あるあるなんですよね…。私は学生時代にお世話になった方に、「メールを見たらすぐ返信」の鉄則を叩き込まれたので、とりあえず返信が必要なものにはすぐ返信するようにして生きてきたのですが、それでもついつい発生する「ああっ、そういえばあのメールに返信してない!!!」事件…。もう本当に心を入れ替えます。ここで宣言しておきます。
個人的な実感としても、社会的地位の高い方ほどメールの返信が早い傾向にあって(もちろん例外もある)、そして返信が早い人ってそれだけで得をしてることが多いと思います。仕事でもプライベートでも、話がポンポン進んでとても気持ち良い。
最後に。この本では、ロールモデルを1人に決める必要はない、性別や年齢にこだわらず、お手本にしたい人々がたくさんいれば良い、と書かれています。
確かに、私の場合はついついロールモデルというと「バリバリ働いている年上の日本人女性」を想像してしまうのですが、年上男性でも、身近な友人たちでも、年下の女性でも、尊敬できる部分、すごいなぁと思わされる部分、真似したい部分、いろんな人をモデルに自分を高めていけばよいのだと思います。そして、今日この日から石倉洋子さんも私のロールモデルにします!
私もこういうポジティブで元気で「人のいいものを引き出す」ファシリテーターになるぞー!
調子に乗って、もう一冊、石倉洋子さんの著書を読んでみました。これは黒川清氏(医師で内閣官房参与などもつとめた、あの有名な黒川さんです)との共著で、出版はちょっと古いけどなかなか面白いです。20~30代向け。
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