1年前に「ついに日本で上演されることが決まった!」と興奮しながらこんなブログを書きました。
この1年間ずっと心待ちにしてきたミュージカル『アリージャンス〜忠誠〜』を、ついに観てきました。
コロナ禍で緊急事態宣言が延長され、まさか上演中止になったらどうしようとハラハラしましたが予定通りに上演してくださって本当に本当にありがとうございます。
素晴らしい歌声と熱演、そして史実に基づくストーリーのメッセージ性の強さに、心を揺さぶられっぱなしの3時間でした。1階席は観客総立ちのスタンディングオベーションでしたね。
私はAllegianceをブロードウェイで観劇したことがありますが、この日系米国人の重厚な物語を、日本で日本人が演じる歴史的な場に居合わせることができて本当に幸せだなと思います。
このブログを読んでくださっている方、是非とも観に行ってください。
東京公演は3月28日まで。
4月には名古屋と大阪で上演されます。
公式サイトはこちらです。
これから観にいかれる方へ
予習はしなくても大丈夫と思います
予習不要、観れば分かるようにできている素晴らしい舞台だと思います。
私から何か事前に知っておいてほしいことがあるとすれば、「当時の米国では多くの州で異人種間の結婚が違法だった」という知識くらいです。日系米国人男性と白人看護師の恋愛がなぜそれほどタブー視されるのか、という背景知識として。
もし予習大好きな方がいたら、ホリプロの公式サイトに読み応え満点の解説ページがありますので是非どうぞ。
【知っておきたい!】ミュージカル『アリージャンス~忠誠~』を100倍楽しむポイント【登場人物&用語解説】 | 特集記事・インタビュー | 【公式】ホリプロステージ|チケット情報・販売・購入・予約
サイトを隅々まで読んだけどもっと知りたくてたまらなくなってきた方がいたら、山崎豊子の『二つの祖国』を読んでください。ぜひ。
「カーテンコール撮影OK」です
公式さんから「カーテンコールの一部撮影OK」との告知がありました。すごい!
\カーテンコール一部撮影OK📸/
— ミュージカル『アリージャンス〜忠誠〜』 (@AllegianceJapan) March 12, 2021
『#アリージャンス ~忠誠~』日本公演の初演を記念し、カーテンコールの一部撮影OKが決定致しました🎉
公演の感想と共に是非SNSで告知お願いします📢
🔻注意事項はこちらhttps://t.co/KHT7Zkbnyk
撮影して良いタイミングは、会場スタッフの方が「撮影OK」のパネルを掲げている間だけですのでご注意を。私も撮影させてもらいました!嬉しい!
パンフレットは1800円出す価値ありです
読み応えあり、大満足です。
私はこのパンフレットを読んで初めて知ったことがいくつかありました。そのうちのひとつは、ジョージ・タケイ氏の両親が「No・No」であったということです。
これについて語ろうとするとめちゃめちゃ長くなるので今回は我慢します。
おまけの雑談:日本語と英語
NYブロードウェイ版は文句なしの素晴らしい舞台だったわけですが、「道場」を「Jodo」と読んでしまっていたり、日本語歌詞に違和感があったり(例:「石から石 山は移動出来る 優しい小川は谷をほれる」)、日本語のわかる人が見ると違和感を感じる箇所はちょこちょこありました。
その辺りは今回、さすがに日本で日本人が上演しただけあって、違和感を感じさせない日本語に直されていました。
一方で、ブロードウェイ版では「日系一世のたどたどしい英語」「日系二世の話す流暢な英語」「白人の英語」が明確に使い分けられていて、米国における日系人の立ち位置や歴史を見事に描いていたわけですが、日本版ではこの辺りが微妙な感じですね。ときに英語のセリフも交えながら、日本人の観客に伝わるようにセリフを書き換えていくのは大変な作業だったと想像します。
上演台本と訳詞を担当された高橋知伽江さんのインタビュー記事はすごく面白かったです。
もし叶うなら、いつかAllegianceを日系米国人と日本人と白人米国人が混ざって演じるバージョンを是非観てみたいなあと思います。
こちらは会場にあったポスターです。
最後に:リアルな舞台は本当に本当に素晴らしい
私はコロナ禍で演劇のオンライン配信もいくつか観ましたが、やっぱりリアルな舞台でしか味わえない空気感があるな…と再認識しました。
濱田めぐみさんと海宝直人さんの歌声に体が包まれるのは言いようのない幸福でした。人は音を耳だけでなく体全体で感じるのだなと思いました。
息子たちが大きくなったら、是非ミュージカルに連れて行きたいです。まずは劇団四季のライオンキングかな。
【合わせて読みたい】
「当時の米国では多くの州で異人種間の結婚が違法だった」あたりに関心がある方へ。
今回のアリージャンスの上演台本と訳詞を担当された高橋知伽江さんは、ミュージカル『生きる』の脚本も担当されています。
『生きる』ではブランコが重要なモチーフとして登場しますが、アリージャンスでもブランコは象徴的に使われていますね。
私はミュージカルが大好きです。
私はオバマ元大統領が好きなんですが、ミシェル夫人のことはもっと好きです。