このトイレは安全なのか?
トイレってなんとなく怖いんですよね。究極的には自宅のトイレ以外のトイレはうっすらと怖いです。
その恐怖を分類すると、私の場合は下記の4点になります。
1.このトイレの中に、危害を加えようとする人間が隠れていないだろうか?
トイレでの性犯罪は、もはや説明するまでもないかもしれません。
特に人通りの少ない位置にある公衆トイレでは、個室のドアを開ける瞬間、「ドアの向こうに犯罪者がひそんでいないか」「隣の個室に犯罪者がひそんでいないか」と緊張します。
※性犯罪の加害者は男性とは限らないし、被害者は女性とは限りません。ただ、私の個人的な痴漢被害経験の加害者が100%男性なので、やはり男女共用トイレ(=男性が中にひそみやすい)のほうが女性専用トイレよりもより「怖い」と感じます
例えば2021年、品川区で20代の女性が面識のない男に公衆トイレへ押し込まれ、わいせつ被害に遭う事件が発生しています。
参照:「世界一危ない」日本の公共トイレ “性犯罪の温床”リスクを専門家が指摘するワケ | 弁護士JPニュース (ben54.jp)
トイレでの事件、過去には小学校のトイレでの強姦殺人事件もあったそうです(文京区小2女児殺害事件 - Wikipedia)。
トイレの花子さんなど、昔からトイレにまつわる怪談が多いのは、なるべく子どもをトイレにひとりで行かせないための知恵なのではないかと思ったりします。
2.このトイレのどこかに、盗撮用のカメラが仕掛けられていないだろうか?
これも私が子どものころからずっと身近なところで見聞きしている犯罪です。
カメラの小型化もあり巧妙化していて、トイレに盗撮用カメラが隠されていても気づくのはかなり難しいだろうと思います。
例えば下記は、秋葉原駅のトイレで盗撮用の小型カメラを見つけた女性の記事です。よく気づきましたよね。
もはや盗撮の心配をしていたら外でトイレに行けなくなるので、なるべく考えないようにしている、というのが私の正直な気持ちです。
もし盗撮されていたとしても流通しないといいな、顔が映っていないといいな、最近はコロナで常にマスクをしているので盗撮映像に顔がフルで映る心配はないな、と思っています。
盗撮犯は男性であるとは限らなくて、女性が女子トイレにカメラを仕掛けて映像を販売するパターンもあるようです。人の排泄シーンを映像で見たい人がそんなにいるのか、と、初めて知ったときは衝撃を受けました。
ちなみに盗撮とは違いますが、世の中には「使用済み生理用品を漁る」変質者もいるそうで、やはり初めて知ったときは衝撃を受けました。
3.このトイレの便座やカギに、怖い伝染病の感染源が付着していないだろうか?
公園の公衆トイレを極力使いたくない理由は、上記のような犯罪系の心配だけでなく、衛生面の心配もあります。
トイレでは排泄物を流す際にウイルスが空気中にまき散らされたり、お尻をふいた手に大腸菌が付着してそれがトイレのあちこち(流すボタンやドアの鍵や手洗いの蛇口など)に付着したり、とにかく感染対策という意味ではリスクが高い空間ですよね。
思わぬところにリスクも トイレとウイルス感染の関係|NIKKEI STYLE
最近は便座除菌液や便座シートを整備してくれているトイレも増えてきたのは嬉しい傾向です。
そして私の経験では、男女共用トイレは女性専用トイレに比べて不衛生な状態になっていることが多いです。「立って小便をする」人が女性にはいないことが理由だと思います。
不衛生なトイレに座らないといけないのは非常にストレスです。小さな居酒屋などでとても美味しい料理を出すお店でも、男女共用トイレしかない場合には2回目の訪問はないな、と思ったりします。
4.このトイレに息子を連れて入っても大丈夫だろうか?
上述したように、私はあまり男女共用トイレを使いたくないと思っています。
でも、私が息子と外出した時には男性用トイレにひとりで行かせるのは怖いので男女共用の多目的トイレに入ることが多いです。(外から見て大丈夫そうなトイレの場合には男性用に行かせることもあります)
多目的トイレがない場合、私が息子を連れて女子トイレに入らざるを得ないこともあります。
その場合、不快な思いをする女性がいないだろうか/その女性が私や息子に危害を加えないだろうか、ということも考えます。
特に長男は5歳にしては身長が高いので、女子トイレに入ると違和感を持つ方もいるだろうな、と想像しています。そして時に「女性用スペースに(たとえ幼児であっても)男子を入れるべきではない」と強く主張する方がいるのは事実です。過去に男性から怖い思いをさせられた方もいるのだろうと思います。そしてもしその思いが「私の息子に向かった場合」を想像すると、息子の心身が傷つくのではないか、と心配になります。(具体的に言うなら、舌打ちされたり言葉で文句を言われたり、叩かれたり蹴られたり、ということです)
心配しすぎだと感じる方もいるでしょうね。でもやっぱり心配なので、できるだけ私は息子を連れて女子トイレには入らないようにしています。
なお、下記の記事には、「小学4年生ぐらいまでは、男女問わず一人ではトイレに行かせないでください」と書かれています。
なぜトイレについて考えたのか
いま、渋谷区のトイレが大きな話題になっています。
発端の議員ツイートがこちら。
幡ヶ谷で新しくできたトイレです。本日、近くに所用があって写真をついでに。誰でもトイレが2つ、と男性用トイレ。渋谷区としては女性トイレを無くす方向性なのですが、私はやはり女性用トイレは残すべきだと思います。皆さんはどうお考えでしょうか。 pic.twitter.com/ndkf3SH0fG
— すだケン@渋谷区議会議員 (@sudaken_shibuya) March 6, 2023
こちらの記事に問題点がよくまとまっているかと思います。
関連して投稿した私のツイート。
男女共用トイレをやめて欲しいとのご意見、よくわかります。私も自分ひとりなら使いません。
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) March 8, 2023
ただ、「赤ちゃんとはいえない年齢の男児を連れた母」にとっては男女共用トイレは唯一の安心できるトイレでもあります。 https://t.co/EWiOWW1SD6
男性も女性も、子どもも大人も、子連れの親も(特に男の子を連れた母親、女の子を連れた父親)、介助・介護が必要な人も、見た目の性別と心の性別が違う人も、みんな「安心してトイレに行ける」ことが自由に外出できることの必要条件ですよね。
もちろん立地の問題や予算の問題があり、全員が満足できるトイレをあらゆる場所に設置するには時間もかかると思います。
ただ、トイレにかかわる意思決定をする方々には、自分とは違う属性の人がどんなことに不安を感じてトイレを日々利用しているのか、ちゃんと調べて考えたうえで意思決定していただきたいなと思っています。
いつか、誰がどこにいってもトイレを安心して使える世界になることを願っています。
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