おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

2021東京オリンピック開会に合わせて1964東京オリンピックの『映像の世紀』を放映してくれるNHKが大好きです

NHK「映像の世紀」が大好きです 

私はこの15年ほど、NHKの「映像の世紀」のBGM(パリは燃えているか)を鼻歌として頻繁に歌いながら生きてきました。 

 

「映像の世紀」は、NHKの放送70周年を記念して製作されたシリーズだそうです。初めての放送は1995年。アメリカの放送局ABCと共同で5年間かけて膨大な映像資料を収集・確認して作られました。

再現ドラマやインタビューはやめる

こうした膨大な取材・確認の作業を繰り返した結果、制作すべき番組はひとつのコンセプトにたどり着いた。それは「映像がどのように20世紀を記録してきたか」ということに徹底的に絞るというものだった。

(引用:NHKスペシャル「映像の世紀」 | NHK放送史(動画・記事)

 

私はこのシリーズをリアルタイムでは見ていません(1995年だと7歳だし…)。

高校生3年生の冬に、世界史の先生が希望する生徒を昼休みに集めて「映像の世紀」の録画を何本も見せてくれました。(参照:当時の日記

泣き出す子や耐えられなくて教室を出ていく子もいたのを覚えています。私も何度か泣いたような記憶があります。

18歳くらいの感受性豊かな時期に、「映像の世紀」シリーズと出会えたことを幸運だったと思っています。映像と音楽とナレーションの組み合わせがすごいんですよね。戦争はいやだ、痛い思いも辛い思いも私はしたくないし他の人にもしてほしくない、人間は過去の過ちから学ばなければならない、と強く思いました。

今でも「パリは燃えているか」の曲がTVから流れてくると、涙腺を刺激されます。

 

NHK「映像の世紀」で前回の東京オリンピックを観ました

さて、2021年7月22日に放送された、映像の世紀プレミアム(15)「東京 夢と幻想の1964年」をリアルタイムで視聴しました。

www4.nhk.or.jp

 

 

当時の東京が「世界最悪の交通渋滞」「世界でも指折りの汚れた街」と言われ、道や川はゴミであふれていた、というとんでもない状況が映像とナレーションからよくわかります。婦人会や自衛隊が出動して東京都内を清掃したり、一兆円を投じて東京を大改造したりします。

1964東京オリンピックは「1兆円五輪」と呼ばれたそうです。なんと国家予算の3分の1を使ったと。

余録:1964年の東京オリンピックは「1兆円五輪」と呼ばれた… | 毎日新聞

 

開会式の会場が学徒出陣と同じ会場だった 

さすがにオリンピック回を見て泣くことはないだろうと油断していたのですが、一か所だけ涙ぐんでしまったところがあります。

1964年東京オリンピックの開会式の様子を、 杉本苑子さんの共同通信記事の音読と合わせて放送されたところです。

二十年前のやはり十月

同じ競技場に私はいた

女子学生のひとりであった

出征していく学徒兵たちを

秋雨のグラウンドに立って見送ったのである

天皇皇后がご臨席になったロイヤルボックスのあたりには

東條英機首相が立って

敵米英を撃滅せよと

学徒兵たちを激励した

暗鬱な雨空がその上をおおい

足もとは一面のぬかるみであった

私たちは泣きながら

征く人々の行進に沿って走った

きょうのオリンピックはあの日につながり

あの日もきょうにつながっている

私にはそれが恐ろしい

私たちにあるのは

きょうをきょうの美しさのまま

なんとしても あすへつなげなければならないとする

祈りだけだ

(映像の世紀プレミアム(15)「東京 夢と幻想の1964年」、杉本苑子「あすへの祈念」共同通信より引用)

これが読み上げられる静かなナレーションに合わせて、画面の中では最終ランナーの坂井義則氏(1945年8月6日に広島で生まれた19歳の青年)が入場して、聖火を灯しました。

 

第二次世界大戦からたった19年しか経っていない東京でオリンピックを開催するということは、戦争の記憶を多くの大人が思い出しながらオリンピックを観るということだったんですね。

 

ありがとうございます

NHKさま、2021東京オリンピック開催に合わせて1964東京オリンピックの「映像の世紀」を放映してくれて本当にありがとうございます。とても面白く、勉強になりました。

 

※私が映像の世紀プレミアム(15)「東京 夢と幻想の1964年」を見ながらとったメモを別記事で置いておきます

www.shiratamaotama.com

 

嬉しいニュース

放送の最後に「8月2日深夜から2週にわたり『映像の世紀』を一挙放送します」とナレーションがありました!!!

やったー!見ます!

是非みなさま見てください!

 

 

【合わせて読みたい】

www.shiratamaotama.com

www.shiratamaotama.com

www.shiratamaotama.com

www.shiratamaotama.com

www.shiratamaotama.com

www.shiratamaotama.com