おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

コロナ虐待の懸念から、自宅保育要請が緩和されていく?

※このブログには特に結論がありません。しかも長いです。まさしくただの日記です。

 

自宅保育の長期化で、各自治体が保育園の受け入れを広げるなど対応を開始

NHKでこんなニュースがありました。

・保育園の休園や登園自粛に伴い、東京23区の多くでは登園している園児が1割程度にとどまっている

・登園自粛が長引き保護者が精神的/経済的に追い詰められることで、家庭内暴力や虐待につながるおそれもある

・緊急事態宣言が今月末まで延長されたことで、保育園の受け入れを広げるなど、事態の長期化に備えた取り組みが始まっている

www3.nhk.or.jp

 

私が思ったこと

・東京23区の多くでは登園している園児が1割程度なのに、練馬区は40%と高い。練馬区はほかの区と何が違うんだろう?区長の意思なのかな?

・杉並区は「在宅勤務でも家庭での保育が困難な日や時間帯がある場合は保育園に申し出てほしい」とのこと。子どもの年齢や人数や性格、在宅勤務の量や内容によっては在宅勤務しながらの自宅保育が不可能な家庭もあると思うので、これは良い判断。

・でも、「家庭での保育が困難」の線引きはどうやってするんだろう。私も含め多くの在宅勤務家庭では、4月中は「困難だけどなんとか在宅勤務しながら自宅保育してきた」わけで、ここで一気にみんなが「困難です」と言い始めたら、全員受け入れるのかしら。例えば週に1日ずつの分散保育とかするのかな。

・練馬区は、保育施設に電話で聞き取りを始めたそうです。

登園自粛が続く中で「精神的に不安定になってしまう」「つい、声を荒げてしまう」「子どもに強く当たってしまう」といった保護者の声が保育施設に届いているということです。

区では、さらに登園自粛が長引き保護者が精神的にも経済的にも追い詰められることで、家庭内暴力や虐待につながるおそれもあるとして、保護者が負担が大きいと感じた場合には子どもを登園させるよう促しているということです。

NHKニュースより引用)

・そっか、私も保育園にこういう相談をしておけば、保育園から役所に「追い詰められている家庭が多いです」と伝えてもらえたかもしれないのか。遠慮せずに電話すれば良かったかな。私はつい、「自宅保育で困った保護者みんなが保育園に電話したら大変なことになるだろうから、私は電話しないほうが良いだろう」と思ってしまったんですが、困ったときは保育園に相談したほうが良さそうだなと思いました。

練馬区保育課の宮原正量課長は「本来、必要だから保育施設に子どもを預けているので、自粛を求めてはいますが本当に必要な人には利用してもらおうと、感染対策をとったうえで開園をしています。長引く自粛でなにか困ったことがあれば、まずは相談してほしい」と話しています。

NHKニュースより引用)

・そうなんです。必要だから保育園に子どもを預けてきたのです…。保育園に入園するときにあれだけ保活で「保育園が必要かどうか」を判断してから入園させているわけで、本来、保育園に子どもを通わせているすべての人が「保育園が必要な人」のはずなんですよね。私も4月頭から登園自粛に協力してきましたが、必要な支援が失われた状態の生活、長期化するとかなり辛いですね。

 

厚労省から自治体への連絡「すべての保護者に保育の必要性の再確認を」

5月1日付で、厚労省から自治体へ「緊急事態宣言が継続された場合の保育所等の対応について」という事務連絡が出ています。

さすがに自宅保育の長期化で虐待等が増加することを厚労省も懸念している、ということかと思います。

子どもの健全な育成を図るとともに保護者を支援するという保育所等の役割や、通常どおり運営費の支給が行われている状況を踏まえ、登園自粛や臨時休園を継続する場合の対応として、(中略)保護者に対する相談支援などの必要な関与の継続(中略)などをお願いします。

さらに、当初想定されていた期間を超える登園自粛や臨時休業が行われることにより、保護者においてこれまでと同様の対応ができなくなり、保育等が必要となる事例も考えられることから、市区町村等においては、すべての保護者に対し、子どもの保育等の提供の必要性を再度確認し、適切に保育等が提供されるようご対応をお願いします。

(厚労省「緊急事態宣言が継続された場合の保育所等の対応について」より引用)

冒頭に引用したNHKニュースでも各自治体が保護者に連絡していることが報道されていましたが、この5月1日の厚労省連絡を受けての対応ということかな、と思いました。

(例:杉並区が在宅勤務でも家庭での保育が困難な日や時間帯がある場合は保育園に申し出てほしいと保護者に通知、練馬区が保育所に電話で聞き取りし保護者が負担が大きいと感じた場合には子どもを登園させるよう促している)

 

でもこれもちょっと疑問なのは、原則としてこれまで保育園に子どもを預けてきた保護者は「必要だから」保育園に子どもを預けていたわけですよね。そうすると、「子どもの保育等の必要性を再度確認」した場合、なにをもって「この家庭には必要、この家庭には不要」と判断するんだろう、ということです。自己申告で良いの…?

4月は「世帯全員が医療従事者や警察官など社会の機能を維持するのに必要な業務に従事している家庭」といった明確な線引きがされていた自治体が多いかと思いますが、自宅保育の長期化にともなって、それ以外の家庭でも保育が必要となる場合がある、と書かれているわけじゃないですか。

我が家も当然「保育が必要」ですけど、保育が必要な家庭と認められるんでしょうか?良く分かりません。この判断基準は厚労省はつくらないんですかね。自治体が判断するのかしら。みんなが「必要です」と言ったらどうするんでしょう。

 

家庭内の役割分担ではもう乗り切れない

5月7日朝のNHKニュースで京都大学の落合恵美子教授の「在宅勤務緊急調査報告」がとりあげられていました。

・在宅勤務で家事・育児の量が増加したと回答したのは男性約20%、女性約35%だった。さらに「子どものいる女性」では40%余り
・「睡眠時間が激減した」「心が休まらない」といった声もよせられ、特に母親への負担が顕著になっている

※このニュースそのものは、NHKプラスの見逃し配信で1週間は見ることができます。関心ある方はどうぞ。(在宅勤務による女性の負担増については10:27から2分間ほど流れます)

 

TVニュースとは多少文言が違いますが、同調査がWeb記事でもとりあげられています。

www3.nhk.or.jp

その結果、家事や育児の負担が増えたと感じる人が、特に子どものいる女性で多いことが分かり、研究グループは「長期化する中で、家庭内での役割分担が大切になってきている」と指摘しています。

NHKニュース記事より引用)

 

「家庭内の役割分担」、もちろん大事です。

でも、個人的には「家庭内の役割分担」で乗り切れる時期は4月末で終わったように感じています。
このまま6月末まですべて家庭で担うのはムリで、私も①自宅保育②仕事③親の健康④子どもの健康、どれかを諦めるしかないのだろうと思います。

④だけは犠牲にしたくないので4月は③を諦めましたが、5月は①か②をやめたい(部分的にでも)…と思っています。

 

叩かれそうなので長文の末尾に書きます:保育園を部分的にでも再開できないかな

新型コロナウイルスは、年齢が高いほど、のどからウイルスを多く出し、人に感染させやすい傾向があることが分かったとの報道がありました。(日本感染症学会にて、押谷仁先生が発表)

※押谷先生の発表そのものはYouTubeで視聴できます。37分頃に、「当初、特に北海道での流行が見えたころに、我々も若年層クラスターと呼んだりして、あたかも若い人たちだけがこのウイルスを広げているような印象を与えてしまったことは実は間違いでした」と明言されています

 

子どもは新型コロナウイルスにかかりづらく、かかっても重症化しづらく、人に感染させづらいとのことです。せっかくこうしたことが分かってきたのであれば、例えば保育園を部分的に(一気に開園が無理ならば、例えば週に1~2日ずつの交代で預けるなど、登園園児の数を制限した上で)開園しても、新型コロナウイルスの感染拡大のリスクは抑えられるのではないかと思いました。

保育士間の感染を防ぐために、例えば高齢の保育士は自宅待機にするなどの対応もできるのではないかと。

 

まあ私はただの素人なので、こうした報道等から自分が考えることをぐだぐだと書いているだけなのですが。。きっと偉い人達が今頃「保育園の必要性が高い人をどう判断するか」「必要性が高い人がたくさんいた場合、どうやって保育を提供するか」「保育を提供する際に安全を保つには」といったことを考えてくれているに違いない、と信じています。

 

最後に:子どもは感染させづらいことを周知してほしい

そして「子どもは感染させづらい」という情報を、もっとTV等で周知してほしいと思います。

公園で子どもが遊んでいると通報されたり、高齢男性が公園で子どもに怒鳴ったりする事例が複数報道されています。例えばこちら

色々な人がコロナ禍でストレスを溜めているのだとは思いますが、コロナ禍の当初、子どもや若い人が感染を広げているような誤った印象が広められてしまったことも要因のひとつなのではないかと思います。高齢者のほうが重症化しやすいわけで、「公園の子どもから感染したらどうしよう」という恐怖を感じてしまっている高齢者もいるのかなと想像しています。

上述したとおり、既に子どもは感染させづらいとの発表があったので、これを周知することで「子どもが高齢者に公園で怒鳴られる/通報される」事態は減るのではないか…と思っています。

 

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