おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

マイナンバーに期待したいこと(予防接種、保育園申し込みなどなど)

平成の次の元号が「令和」に決まりましたね。平成で導入されたマイナンバー制度、是非とも令和のうちに実用性の高い仕組みになってほしいものです。

予防接種の予診票の手書きが大変

子どもの予防接種の予診票を書いたことのある方には同意していただけると思うのですが、手書きで書く欄が多くて大変です。

2歳長男のこれまでの予防接種歴は、ヒブ4回、肺炎球菌4回、四種混合4回、BCG1回、麻疹風疹1回、水痘1回、ロタ3回、B型肝炎3回、おたふくかぜ1回、インフルエンザ4回。

これ全部、1回ごとに1枚の予診票が必要なので、私は合計で26枚の予診票を書いた計算になります。予診票には住所、氏名、生年月日と満〇歳〇ヶ月、保護者氏名、電話番号、これまでに同予防接種を何回打ったか、それぞれの日付はいつだったか、そして子供の出生体重や分娩時の異常の有無、近親者に〇〇と診断されている人はいるか…などなど、気が狂いそうになるほどの情報量を書かされます。

予防接種の記録は母子手帳に書いていくので、母子手帳さえ見ればだいたい必要な情報は分かるんですが、母子手帳の情報をいちいち予診票に手で写すのって非効率だしミスが発生しうるんですよね。で、手書きの予診票を病院のスタッフがすべて目視でチェックしてくれるわけです。

乳幼児は予防接種の数も頻度も多いので、1度に4種類程度を一気に打つことが推奨されていますが、予診票を4枚一気に書くとペンだこができる勢いです(複写式なので、それなりの筆圧が必要)

 

このたび0歳次男も予防接種を毎月打つようになり、これはおかしいのではないかと感じ始めました。毎度住所氏名電話番号を同じように書かされるのはまだしも、前回打ったロタワクチンがロタリックスだったかロタテックだったか、素人の母親に答えさせていいんですか…?近親者に先天性免疫不全と診断されている人はいるか、自信ないけど良いんでしょうか…?誕生日とか出生体重とか分娩時の状況とか、1回答えたらもう絶対に変更はないので、2回目以降は自動でそちらで入力していただけたりしませんか…?

例えば、マイナンバーに紐づけて、住所も名前も誕生日も月齢も出生体重も分娩時の状況も近親者の疾患も、医療機関に自動で提供していただけたりしませんか…?

 

保育園関連の書類も手書きだらけ

予防接種だけではありません。保育園関連の書類も、保育園申し込み・私の産休入り・育休入り・職場復帰と様々なタイミングで家族全員の住所氏名職業生年月日マイナンバーを子ども2人分の書類について何度も何度も手書きで書かされるんですが、それってマイナンバーさえ書けば済むのではないでしょうか…?

 

高齢者の予防接種もマイナンバーで管理できないか

先日65歳の母親が肺炎球菌の予防接種を受けてきたのですが、医師から「次は5年後なので、前回いつ受けたか忘れないように、このシールを3枚お渡しするので、お薬手帳やカレンダーなどあちこちに貼っておいてくださいね」と言われたそうです。それって素人である母が自分で管理する情報なんでしょうか。本人がボケちゃったらどうしたら良いんでしょうか。

マイナンバーに予防接種の履歴を紐づけておいていただけたりしないでしょうか…?

 

せっかくたいそうなお金(3000億円)をかけてマイナンバー制度を導入しているので、もっと便利になってほしいと思います。

 

理想のマイナンバー制度

私の理想のマイナンバー制度はこんな感じです。スマホ用のアプリが欲しいです。

・マイナンバーさえ提出すれば、あらゆる窓口で住所氏名生年月日など基本情報は記入不要

・さらに予防接種履歴も自動登録される

・マイナンバーのアプリを開けば、自分や家族の予防接種履歴はすべて一覧化されている

・予防接種の必要な時期になるとアプリが通知してくれる

・お薬手帳とひもづけられる

・予防接種のときに必要な既往歴(麻疹、風疹、おたふくかぜ、水痘など)や、予防接種を受けて具合の悪くなったことがあるかどうか、近親者で共有可能(親族に知られたくない場合は、親族個人は情報を見られないが、医療機関は情報閲覧可能とか)

・結婚で名字が変わるとき、引っ越しで住所が変わるとき、マイナンバーに登録さえすれば、免許証やパスポートの情報も自動で更新される

 

マイナンバー制度を作っている人に伝えたい

偏見かもしれませんが、こういうめんどくさい手書き作業の大部分を母親がやっているので、世の男性の多くは子どもの予防接種や保育園の書類がどんなに面倒で非効率で潜在的なミスの可能性が大きいか、あまりご存じないのではないでしょうか。

マイナンバー制度はこれから少しずつ拡充されていくと信じていますが、その制度設計を担当する方々の中に、めんどくさーい手書き作業の経験者がはいることを強く期待します。

 

こちらの記事では「苦情がないと良くならない。マイナンバー制度に対する文句は大歓迎」とマイナンバー制度の担当室長(内閣府)が仰ってます。

マイナンバー制度についてまっったくの素人のいち母親の意見ですが、マイナンバーがこんな風に使えたらとっても助かります、という提案でした。人手不足も進むことですし、医療機関や役所の保育課の業務効率化も進めていきたいですね!

 

【2019年5月24日追記】

2019年5月24日、デジタル手続法が成立しましたね。行政手続きが原則としてデジタルで実施されるとのこと、期待してます!!!

 

【2020年11月21日追記】

韓国社会の現在』という本を読んで、韓国が「世界のトップを走る電子政府」であることを初めて知りました。

2001年に制定した「電子政府法」により、各省庁や自治体は行政機関の間で確認できる情報は共有し、不必要な文書を国民に書かせたり求めたりしてはならないと定めているそうです。なんて羨ましい…。

韓国では、民間から抜擢されたIT専門家(9割が博士号を持つ)の集団が指揮をとり、トップダウンでシステムを一本化。行政分野に関する国連の電子政府ランキングで、2010年には192ヵ国中1位に躍り出たとのこと。

日本も自治体や省庁ごとにばらばらなシステムや様式を一本化して、デジタル化を進めてほしいものです。

 

【2020年12月5日追記】

要求するばかりではなく、素晴らしいと思ったことは積極的に褒めたいので、このTweetを貼っておきます。

 

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