母がメディアの副作用報道を信じていた衝撃
私「娘がいたら絶対子宮頚がんワクチン打たせるよねー」
母「えっ!あれ副作用が酷いんでしょう?今も車イスの子がいるってTVで観たわよ」
私「ウソでしょお母さん…あの報道信じてるの…」
という衝撃的な会話から24時間。子宮頚がんワクチンについて読み漁り、自分なりの結論が出ました。
私の結論
・私自身は打たない
・娘がいたら12歳で9価HPVワクチンを打つ
・息子たちには12歳で9価HPVワクチンを打つ
理由と背景
・性行為によって15種類の発癌性HPVのいずれかに感染すると数年後~数十年後に1~3%の女性が高度異形成(前ガン病変)に至り、その約1/4が子宮頸癌を発生する
・現行のワクチン(5万円)は15種類のうち2つの型への感染予防効果があり、全子宮頚がんの65%を防ぐ。※12〜16歳の女子は無料で接種できる
・さらに9価ワクチン(7つの型に予防効果、9万円)なら90%以上の子宮頚がんを防ぐ
・子宮頚がんワクチンは、咽頭ガンや陰茎ガンなど、男性に多いガンも予防できる
・ただし、既に感染しているHPVを排除することはできない。よって、初めての性交渉前のワクチン接種が効果的。
ここまでの考慮事項から、自分の子供には男女問わず12歳頃にワクチンを打とうと思いました。まだ息子は1歳ですが、これら考慮事項に大変化がない限り、11年後に9価ワクチンを有料でも打とうと思います。
その頃までに、諸外国のように男児も無料接種できるようになったら嬉しいけど。
男子へのワクチン接種は男性のガンを予防できるだけでなく、男性にもワクチンを打つことで集団免疫がつき、女性の子宮頚がん発生を抑制できるのも社会全体のメリットになるようです。万が一、息子がHPVに感染して将来のお嫁さんに移し、結果として孫を抱けなくなるのは嫌だなという利己的な考えもあり息子に接種しようと思ってます。
私が打つかどうかについて
30歳既婚女性である私がワクチンを打つべきかどうかについては、下記の理由から打たないことに決めました。
・既にいずれかのHPVに感染している(が発症していない)とすれば、ワクチンを打っても意味がない
・今後、夫以外と性交渉する可能性はとても低いので、新たなHPVに感染する可能性もとても低い
・夫が他所から新たなHPVを貰ってくる(私以外の男女とオーラルセックス含む性交渉をする)可能性もとても低そう
・ワクチンを打たず、子宮頚がんを発症したとしても、定期検診で早期発見すれば治療できる
ただ、もし私が未婚、もしくはまだ子供がいない場合には、やはり30歳でも9価のワクチン接種すると思います。
それは、
・子宮頚がんを初期で発見して手術で切り取ることに成功しても、妊娠・出産、性生活に支障をきたす
からです。
副作用の報道は科学的根拠なし
なお、
・子宮頚がんワクチン接種後に激しいけいれんを起こすなどの副作用は、ワクチンとの因果関係は立証されておらず、ワクチンとは関係ない症状の「紛れ込み」である
・せっかく70%もあったワクチン接種率が、副作用報道を受け、いまは1%以下になってしまっている(メディアの責任が大きい)
・日本政府は子宮頚がんワクチンの積極的な接種勧奨を早く再開すべき
ここまで母に説明してなんとか理解されたようで嬉しいです。
今日一番辛かったのは、母の「オーラルセックスってなに?」という質問でした。。
参考文献4つ
・厚労省ウェブサイト
・有料note 子宮頚がんワクチン打ちました。今まで接種表明しなかった理由と大人のHPVワクチン(著:村中璃子)
・生馬医院ウェブサイト
・『10万個の子宮』著:村中璃子
【2020年4月15日追記】
9価子宮頸がんワクチンが、ついに承認されるようです。朗報ですね。男子も9価子宮頸がんワクチンが定期接種になったら良いなあ。
9価子宮頸がんワクチンがやっと承認されます|村中璃子 Riko Muranaka|note
【2020年5月22日追記】
素晴らしいニュースです!是非男子も定期接種化してほしい。
【2020年6月16日追記】
9価ワクチンの承認についてパブコメが募集されていたので、私の意見を提出してきました。
9価ワクチンの承認に賛成します。合わせて、政府による積極的な接種勧奨を早く再開すべきと考えます。また、女子だけでなく男子も9価ワクチンを定期接種にしていただきたいです。私は男子2児の母ですが、男子も定期接種になれば是非息子たちにも9価ワクチンを接種させたいです。
【2020年7月21日追記】
ついに9価のHPVワクチンが国内で正式に承認されました!めでたい!是非男子も定期接種化してほしいです。
【2021年9月1日追記】
HPVワクチンの供給不足問題を知りました。男子の定期接種化はかなり厳しそうです。
HPVワクチンの供給不足。
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) August 31, 2021
私は単純に「うちの息子たちが小学6年生になるまでに男子にも定期接種にしてくれないかなー、できれば9価で」と思ってましたが、それがほぼ不可能だということがよく分かりました… https://t.co/EDJdYBCDCj
もし私に10歳以上の娘がいたら今すぐHPVワクチンを接種させると思うけど(お金に余裕があるなら9価、ないなら小6〜高1の間に無料の4価を)
— おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) August 31, 2021
いま、娘が10歳未満だったら、不安で胃が痛くなりそう。娘が接種年齢になる頃にはもうワクチン入手困難かもしれない。https://t.co/b074ZDILxp
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