おたまの日記

都内で働く二児の母(東大法学部卒)が、子育てしながら考えたことや読んだ本、お勧めしたいことを書いてます。

読書・映画

黒澤明『生きる』をミュージカルで見てきました。最高でした。

最高でした。 私は2018年の初演は見ていないのですが、当時は役者間の口コミや観客の口コミでどんどん評判が広がって大変な話題だったそうです。2020年の今回は「待望の再演」とのこと。 東京公演は10月28日で終わってしまいますが、その後、富山・兵庫・福…

日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?

タイトルが強烈です。 『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか? 結婚・出産が回避される本当の原因』という新書を読みました。 帯には「もっと早く、せめて団塊ジュニアが結婚、出産期に入るまでに手が打たれていれば……」と書かれています。 著者の山田昌弘…

生理用品の社会史、男性も女性もみんな読むべき

田中ひかる著『生理用品の社会史 タブーから一大ビジネスへ』を読みました。 生理用品の歴史を知らなすぎる私たち 実は、2011年の11月11日は、使い捨てナプキンが誕生してから、ちょうど50年目にあたる記念すべき日だった。それにもかかわらず、この日、一切…

同性ふたりの子育て

実話にもとづく「パパふたり」の絵本 『タンタンタンゴはパパふたり』という絵本がある。英語の題名は『And Tango Makes Three』。ニューヨークのセントラルパーク動物園で恋に落ちた二羽のオスのペンギンの話で、実話に基づいている。 (『ぼくはイエローで…

紙の新聞を取り続けている自分が少数派だと知りました

新聞を紙でとっている人は19.4%しかいませんでした Twitterでアンケートをとってみました。 私「うちは朝日と読売をとってます。Web記事より紙派ですね」Aさん「えっ、新聞ってお金かかるんじゃないですか?」私「かかりますけど…。もしかして新聞とったこ…

絵で読む広島の原爆

またあの日がやってきました。広島の空は晴れ上がり、暑い一日が始まろうとしています。平和記念公園の木立からはアブラゼミの声がしきりに聞こえてきます。そういえば、あの日の朝もたくさんのセミが鳴いていました。 (『絵で読む広島の原爆』p2,3より引…

育児でミュージカル

ミュージカル大好きです 突然ですが、私はミュージカルが大好きです。特にライオンキング、レミゼラブル、アイーダ、屋根の上のバイオリン弾き、Wicked、美女と野獣、オペラ座の怪人など。 そして育児で感情が高まると脳内で勝手にミュージカル曲が流れるこ…

忘れるということ、それは風船を空に手放すこと

忘れたくないシーンの数々 子育てをしていると、「これは一生覚えておきたい」と思うシーンに何度も出くわします。 1歳次男が初めてトイレでうんちをして、私と夫で褒めすぎたせいで調子に乗った次男が便器の中のうんちをつかもうとしたシーンとか、郵便ポス…

中学受験マンガ『二月の勝者』を読みました。中学受験業界、すごいです。

話題の中学受験マンガ、『二月の勝者』を読みました。大変勉強になりました。 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作! (『二月の勝者』Amazon内容紹介より引用) こ…

子育てにナッジを応用したい

ナッジ、流行ってますよね。 ナッジとは(nudge:そっと後押しする) 行動経済学的手段を用いて、選択の自由を確保しながら、金銭的なインセンティブを用いないで、行動変容を引き起こすことがナッジである。 (中略) 例えば、カフェテリアで果物を目の高さ…

美しい絵とは?なぜ美しいのか?

”美しさを感じとれる人になってほしい。” 加古里子先生が、長い間いだきつづけてきた願いが実を結んで生まれたのが、この絵本です。 ”美しい絵とは?” "なぜ美しいのか?"という問いに、正面から取り組んだ、はじめての美術入門の絵本です。 (『うつくしい…

同じ絵本を繰り返し読んで、同じTV番組を繰り返し観て、同じ本を繰り返し聴いている

これは世界で一番、と言えること うちの3歳長男には、たぶん世界で一番だろうと思うことがあります。 それは、「サラメシの新幹線スペシャルを観ている回数」です。3歳児ランキングがあったら世界一位になれると確信しています。 2020年3月17日に放送された…

発達障害は予防できる、という希望

ミケランジェロ、ニュートン、ゴッホ、アインシュタイン、ダーウィンといった「天才」には発達障害(発達凸凹)があったと言われています。 最初に天才と発達凸凹という問題を取り上げるが、あらかじめ結論を述べれば、天才と呼ばれた人には高頻度に発達凸凹…

対人関係療法で改善する夫婦・パートナー関係

水島広子著『対人関係療法で改善する夫婦・パートナー関係』を読みました。とても良い本でした。今後、自分が夫婦関係に悩んだらまた読み返そうと思います。 著者は精神科医として対人関係療法を用いてうつ病や摂食障害等の患者を治療されてきた経験から、夫…

ブランコをこぐ息子の背中をみながら、高みを目指せと念じる

3歳長男が、ブランコを自分でこげるようになってきました。今までは私や夫に背中を押してもらっていましたが、足を動かすとブランコのふり幅が大きくなることに気付きつつあるようです。 子どもの成長は嬉しいような寂しいような…という感じですね。 長男の…

BBCドラマのレ・ミゼラブルを第8話まで見終えました。素晴らしかったです。

このタイトルのブログを読み始めてくれた方は、 ①BBCドラマのレミゼを全部見た、感動のあまりレミゼについて書いているブログを読み漁っている人 ②BBCドラマのレミゼの評判が良かったので、今からでも録画しておいたものを見るかどうか決めるために検索して…

在宅勤務と自宅保育で心折れそうな人はとりあえずマシュマロでも食べませんか

新型コロナウイルス対応で多くの保育園・幼稚園・小中学校が休園/休校/登園自粛となり、自宅保育とフル在宅勤務のコラボに心身のダメージが蓄積されている方が多いのではないかと思います。私もそのひとりです。 根本解決はなかなか難しそうなので、私はと…

男女の違いについて今私が思っていること

男女には差がある、ということには異論ありません。 ただ、「要は女の話にはアドバイスしないでただ聞いていれば良いんでしょ」と言われれば「いやいや私だってアドバイスを求めるときはありますよ」と思いますし、男の子がピンクのスカートを履きたいときも…

「妻のトリセツ」と「夫のトリセツ」を両方読みました

黒川伊保子著『妻のトリセツ』(2018年出版)と、『夫のトリセツ』(2019年出版)を読みました。面白かったです。 妻のトリセツ 妻が怖いという夫が増えている。ひとこと言えば10倍返し。ついでに10年前のことまで蒸し返す。いつも不機嫌で、理由もなく突然…

原田マハ『たゆたえども沈まず』が素晴らしい小説でした

原田マハ『たゆたえども沈まず』を読みました。素晴らしい小説でした。 たゆたえども沈まず 作者:原田 マハ 幻冬舎 Amazon 知識から、愛すべき物語へ 私も、知識として知ってはいました。 フィンセント・ファン・ゴッホの絵が高く評価されたのは彼の死後だっ…

BBCドラマのレミゼラブルとコラムが極上の娯楽です本当にありがとうございます

ドラマが素晴らしすぎて観ないともったいないです NHKで毎週日曜に放送されている、全8回のドラマ『レ・ミゼラブル』が素晴らしいです。BBCが2018年に制作したもので、映像が美しい上にドラマのオリジナリティも垣間見えてものすごく面白いです。このドラマ…

35歳から創る自分の年金

是枝俊悟著『35歳から創る自分の年金』を読みました。先週出版されたばかりの本です! 本書は、今年、2020年に35歳になる1985年生まれの著者が、同世代の35歳前後の読者が65歳になり年金を受け取り始める2050年頃までを見通して書いた「私たちのための年金の…

絶望からの立ち直り方

友人から突然LINEで質問されました 友「option B 読んだことある?」 私「ない」 友「読んで」 めっちゃ良い本でした この本は、 FacebookのCOO(最高執行責任者)であるシェリル・サンドバーグ氏が最愛の夫を突然失い、悲しみと絶望の日々を過ごし、そして…

家にひきこもって観たいコンテンツが多すぎる

新型コロナウイルス対応で、様々な企業や団体が良質なコンテンツを大放出してくれています。おかげで、良い意味で人生が変わる小中学生もいるのではないかと思います。 家にひきこもって観たいコンテンツが多すぎるので、勝手に「家にひきこもって観たいコン…

あなたがシン・ニホンを読むべき理由

シン・ニホン、読みました! 久しぶりに会った友人に、「昨夜読み始めた本が面白くてさ…」と話し始めたら、友人が「あーっ」と言いながらカバンから出した本がまさに同じ本で、もうほんとに一生友達でいたいと思いました#シンニホン pic.twitter.com/ZqBGmIF…

ブロードウェイミュージカル”Allegiance”(忠誠)が本当に素晴らしいので是非見てください

Allegianceの舞台を生で見たことがある日本人はきっと少ないはずなので、あえて日本語でこのミュージカルについて熱く語らせてください。 ※allegiance:アリージャンス、忠誠 なぜなら、ついに日本で上演されることが決まったからです。2021年3月!!! うわ…

トイレに九九の表を貼りたい話

岩波書店の「科学」2019年7月号のコラムがものすごく面白かったのです。 タイトルは「子どもの算数, なんでそうなる?〈2〉九九表」で、書いたのは谷口隆先生(神戸大学大学院理学研究科数学専攻)。 ちょっと引用します 子どもの算数の「間違い」について、…

痴漢は、依存症です。『男が痴漢になる理由』

斉藤章佳著『男が痴漢になる理由』を読みました。著者は男性で、性犯罪・依存症の専門家です。 (痴漢がテーマの本というと「女性が男性を責める本」だと思い込んで読まない人がいそうなので、あえて著者は男性ですと明記してみました。この本は、痴漢加害者…

なぜ世界のエリートは美意識を鍛え、美術館にいくのか

山口周著『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』を読みました。 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書) 作者:山口 周 光文社 Amazon そして、ものすごく似ているタイトルの本があっ…

『小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て』があまりおもしろくなかった

高橋孝雄著『小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て』を読みました。 2018年に出版されて各種メディアにも取り上げられるなど話題になっているようですが、私にはあんまりおもしろくなかったです。 子どもの早期教育プレッシャーに押しつぶされそうな親には…